2008年05月30日

プロフェッショナルな個人技とぼろぼろの組織力

本日はある会社の取締役会に参加。

この会社は、
最近ある大手の会社からの資本を受け入れ、
この大手企業の子会社となっている。

したがって、
取締役会には、
この大手企業の取締役も参加している。

この取締役さんは、
現役バリバリの取締役さん

この会社の経営状態をチェックする表を見ているときに、
私は、「すげーーー」って、思いました

なぜか。

この会社の経営状態を示す表とコメントは、
残念ながら、見やすいとは言えない。

ところが、この取締役さんのチェックのスピードが速い、速い、超高速

この見やすいとは言えない表の中から、
問題点やさらなるコメントを必要とする点を、
ズバズバと指摘。

そして、経営上の問題点や改善点などを鋭く指摘

マジ、すごかったです

「知識」、「経験」、「集中力」が、生み出すプロフェッショナルのすごさを見せていただきました。

私も頑張ろうと、素直に思いました
こんな人と仕事ができて幸せです

一方で、
ネットには、
山梨県教育委員会が、8350万円の源泉所得税の納付を忘れて、750万円の追徴を受けたというおバカな記事が出ていました(毎日新聞)。

この記事によると、
納付漏れをしたのは、2007年6月。
発覚したのは、2008年4月。

つまり、約2年間、きちんとチェックをしないで、
承認の印鑑をぽんぽんと押していたわけだ

書類に承認者の印鑑が多い会社は、
内容を見ないで、ぽんぽんと印鑑を押している。

このような会社は、
管理者が印鑑を押す書類が多いので、
内容を吟味していない。

したがって、
間違い等が発覚した後に稟議書などを見せていただくと、
「あーーあ、こんなにたくさんの人が印鑑を押しているけど、
みんな内容を良く見てないんだ。」
なんてことになります。

さらに、こんな組織では、責任関係も不明確。

今回も、「訓戒」だそうです。

ぼろぼろの組織力です

  

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2008年05月29日

会社の一生とやらなければいけないこと

今週は、月末ということで、
お客様に書類をお届けに外出したり、
当事務所でお客様にお会いしていることが多く、
パソコンの前にいる時間がほとんどありません。

気がついたら、
ブログの更新をしないうちに、木曜日となっていました

さて、
帝国データバンクのホームページを見ていたら、
「JASDAQ」上場企業の倒産速報が報じられていました。

株式会社アリサカ会社更生法の適用申請

この会社の設立は、1976年(昭和51年)10月。

業種は、ゲームセンタやボウリング場、バッティングセンター、ビリヤードなどを併設したアミューズメント施設の経営。

宮崎県を中心に福島から熊本まで手広く商売をしていたようです。

会社のホームページを見てみると、
トップページには、まったく会社更生法適用に関する情報が掲載されていないのがすごい

情報開示として、良いのでしょうか?

平成19年年3月期の決算短信を見ると、
倒産を予見させる兆候は感じられない。

損益計算書は、黒字。
自己資本比率は、15.6%。
営業活動によるキャッシュ・フローはプラス。

では、なぜ会社更生法になったのか?

今年の5月27日に会社が発表した文書によると、
過去の決算で、
棚卸資産(在庫)の過大計上などがあることを監査法人に指摘され、
過年度の決算書の修正をすることになったようだ。

この修正をすると債務超過とかになっちゃうようですね

結局、本日現在、平成20年3月期の決算短信は発表されていないので、
最終的にどのような数字になったかは、
本日現在では不明ということです。

しかし、この会社は、上記にも書きましたが、
会社の設立は、1976年(昭和51年)10月。

会社設立から、30年を経過して、会社更生法適用申請。

会社の一生は、何年かという議論があり、
一般的には、「30年」、「50年」、「80年」という説がある。

今の時代は、外部環境の変化が速いので、
会社の一生は、「30年」ということになるようだ

この30年が意味するところは、
以下の2点

1・成功したビジネスモデルも短命に終わるので、
次のビジネスモデルを考えないといけない

2・30年経過すると、創業者の代替わりの時期だが、
後継者や組織を育てていないと、
創業者の気力・体力の衰えとともに、
会社も衰える。

結局、
外部環境を考えた上で、
新たなビジネスモデルの構築と、
経営者クラスの人材の育成・組織の形成が必要ということになります。

  
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2008年05月25日

効率が10倍アップする新・知的生産術

題名:効率が10倍アップする新・知的生産術
著者:勝間和代
出版社:ダイヤモンド社
価格:1500円(税別)

売れているので、読んでみようということで購入。

良い本だと思います

副題は、「自分をグーグル化する方法」。

この副題だけだと
効率良く、かつ大量にインプットすることが重要だと勘違いする人もいると思いますが、
結局、重要なのは、アウトプット(結果)の「質」と「量」。

勝間さんの本も、
アウトプットのためのインプットというところが、
少しもぶれていないので、
納得できるのだとは思います。

本の内容も、
知的生産を上げるために必要なことや、
やってはいけないことが具体例とともに、
わかりやすく書いてあります

たしかに、
「こんなことが書いてある本は、世の中にある」と評論する人がいるかもしれません

しかし、勝間さんが書く本を読むと、
「実際にこれを実行している人がいるんだ。
すごいな。
自分もやってみよう。」と、読者が思うところが凄いです。

それから、
勝間さんは、文章が上手。
適度に緩い感じの文体を混ぜながら、
それでいて、無駄がありません。

私も早速いくつかのことに取り組んでみようと思いました

一方で、
なぜ、彼女のような優秀な人が、
2度も離婚をしたのかが良くわからない
(この疑問は、いやらしい、ゴシップ的な意味ではありません。)

人間関係、または、結婚というのは、
どこまでが予測可能で、
どこからが、予想外の展開なのか?
人間関係って難しいですね。

勝間さんは、
現在、勉強法や会計の分野の本を精力的に書いていますが、
将来的には、
組織論を書いてほしいなと、個人的には希望しています

さて、本の内容に戻りますが、
このような本に対しては、
「どうせ、お手軽な勉強本だろう」という先入観を持ちがちですが、
ぜひ、読んでみてください。

自分を成長させたいと願っているビジネスパーソンだけでなく、
現状にちょっと行き詰っているビジネスパーソンにもお勧めです。

  
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2008年05月24日

明日の公認会計士試験の話と今週の物欲肥大化の話

明日は、
公認会計士試験の短答式試験が実施されます。

金融庁からの発表を見ると、
去年よりも受験生は増えているようです。

受験生の皆さん、
明日は、
自分のこれまでやってきた勉強「量」を信じて、
実力の全部を出してください。

それが、合格につながります。
がんばってください

さて、以下は、今週、「物欲」が肥大化した話です。

今の私が使用しているパソコンは、
東芝のDYNABOOK SS MX/470LS

2年前の9月に購入。
それまで使っていたDELLのノート型PCが、
夜中に壊れてしまい、
急遽、BICCAMERAで、
1・その日に持ち帰ることのできる
2・安い
3・軽い
という条件で、選んだのが今のパソコンである。

約1.8KGという、
持ち運ぶのにはつらい重さだが、
まあ、合格点。

激混み路線として有名な東急田園都市線渋谷−池尻大橋の車内に持ち込んだ時には、
「パソコン、折れちゃうんじゃないか」と思ったりしたことも数回。
でも、立派に耐えてくれました

そんなわけで、現状にはそれほど不満はないが、
ノートパソコンは、いつかは壊れるのが、
世の定め

そろそろ2年経過するので、
いつブチ壊れても不思議ではないタイミングである。

そんなわけで、最近、次期パソコンを探していたら、
「これが欲しい」というパソコンが発売された。

HP2133Mini−Note PC

発売を報じたCNETの記事です

2機種が発売され、
上位機種は、メモリーが2G、ハードディスクが160G、重量1,27KGで、79,800円。
さらに、記事を読むと、OSは、WindowsXPが選択可能

ディスプレイは、1280×768なので、狭いですが、
通常、事務所では、
ディスプレイにつないで表示しているので、
問題にはなりません。

このように、
機能は問題ないでしょう。

さらに、
デザインも写真を見るととてもよさそう。

6月上旬の販売が楽しみです
  
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2008年05月22日

今日は西の夢の国の決算短信を見てみよう

本日は、
日経平均は、ジェットコースターのように、大きく下落したあとに、急上昇(日本経済新聞)。

原油は、NYでとうとう1バーレル135ドル(こちらも日本経済新聞)。

世界経済は、大きく揺れています。

当事務所は、
5月の月末ということですが、
忙しさのピークは終了

ここで、のんびりと仕事をしていては成長はないので、
これから、夏に向って新しい仕掛けを考えないといけません

さて、
先日は、
ディズニーランドを運営している「オリエンタルランド」の決算短信を見て、
「夢と希望」とは無関係な数字の世界を見ました。

今日は、もう一つの夢の国である「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」の決算短信を見てみましょう。

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先日と同様に、
夢と魔法を信じる良い子の大人と子供はここから先は読んではいけません。

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規模は、
ディズニーランドほど大きくないが、
決算短信の数字は、すばらしいです

売上高営業利益率11.5%。
オリエンタルランドの9.1%を上回っています。

自己資本当期純利益率(ROE)は14.8%。
オリエンタルランドの3.8%を、全く問題としません。

配当性向は47.9%で、
これも、オリエンタルランド38.7%を上回ります。

ちょっと気になるのは、
売上の増加率が低いこと。
平成20年3月期は、売上高増加率1.5%、営業利益増加率15.4%。
平成21年3月期(予想)は、売上高増加率0.7%、営業利益増加率32.6%。

ここの会社の決算短信の9枚目からのリスクに関する記述は、
読んでいて面白い

ここを見ると、以下のことがわかります。

1・入場者数は、頭打ち
2・したがって、飲食などの仕入れ先変更による原価低減、従業員の適正配置、メンテナンス業務を内製化して、利益増加に貢献
3・社長や取締役は、インセンティブ色の強い報酬体系であること
4・部門責任者は、契約社員であること
5・株式の約41%は、ゴールドマン・サックス系の投資会社が所有していて、取締役を派遣していたり、お金をを貸していたりして、非常に関係が深いこと

これを読むと、
コンテンツ・人・お金とすべてアメリカからの輸入のようです

人材が育たないと、
今後の成長性は、厳しいかもしれません。  
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2008年05月20日

夢と光の国の決算短信と減価償却計算

本日の夜は、
この夏と秋のセミナーで使用するテキストの作成の仕事

セミナーでは、
受講生に実際の決算書を見てもらっている。

これまでは、キリンビールの決算書を多用していた

理由は、
みんなが知っている会社だし、
セミナーで説明したいことが全部含まれているからだ。

ところが、キリンビールの親会社が持ち株会社に移行してしまい、
セミナーで説明したいことが説明できなくなってしまい、
新しく適切な会社の決算書を探す必要が生じた。

いろいろな会社の決算書を見たが、
なかなかキリンビールの代わりとなってくれる決算書は見つからない。

そこで、休憩を兼ねて、
オリエンタルランド」の平成20年3月期の決算短信を見てみる。

ちなみに、
オリエンタルランドは、
あの「夢と光の国東京ディズニーランド」の運営会社である。

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注:
ここから先は、
「夢と光の国」がブチ壊れる話なので、
健全な男子・女子・子供は、読んではいけません
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決算短信では、
ミッキーも、ミニ―も、ドナルドも、
全部、無機質な数字で表現される

収益性は、

売上高営業利益率9.1%
と悪くないが、
自己資本当期純利益率(ROE)は3.8%。

これでは株主が怒りそうだが、
配当性向は38.7%
なので、悪くはない。

他にもいくつか気になるところがあるが、
最も気になるのは、
平成19年3月期=>平成20年3月期=>平成21年3月期(予想)
と、利益が減少傾向な点だ

いくつか理由があるのだが、
「へぇー」と思ったのが、減価償却費。

この平成20年3月期から、
法人税法の減価償却計算が変更になったことにより、
減価償却費が従来より多額に計上されることになった。

概略は、
1・平成20年4月1日以降に取得した資産は、従来よりも多額の減価償却費が計上できる
2・すでに減価償却計算が完了している資産は、さらに減価償却費の計上が可能となった

具体的には、
1の影響で、営業利益と経常利益は、527百万円減少、
2の影響で、営業利益と経常利益は、1,291百万円減少
(平成20年3月期の決算短信23ページ)

今回の減価償却計算の変更が、
オリエンタルランドの決算を直撃し、
利益が減少している大きな原因であることがわかる。

実は、
「夢と光の国」は、固定資産がないと商売ができない会社だ。

具体的には、
テーマパークのアトラクション、ホテル、モノレールの線路や駅や列車、店舗。
決算書的には、全部、固定資産

したがって、
総資産回転率(売上/2期分の総資産の平均値)も、
0.47回と、電力会社並の悪さである。

このように、
固定資産がないと商売ができない会社にとっては、
今回の減価償却計算の変更は、
利益に与える影響が大きかったことになる。

さて、みなさん、
こんな色気のない話は忘れて、
お休みの日には、
東京ディズニーランドに行って、
夢と光の国の「マジック」を楽しんでください

決して、
売上高営業利益率が9.1%
だとか、
減価償却費が原因で、利益が圧迫されている
なんて思い出してはいけません。

そんなことを思い出すと、
「ミッキーやミニーも、がんばっているんだなぁ」なんて気持ちになり、
純粋に楽しめなくなります

  
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2008年05月19日

あなたは年金のために消費税率のアップを受け入れることができるか

そろそろ月末なので、
書類をお届けにお伺いしたり、
お客様にお会いしたりと忙しい1日でした

夜、ネットを見ていたら、こんなニュースを発見

基礎年金:「税方式」国民負担を試算 社会保障国民会議(毎日新聞)

この毎日新聞の記事によると、
基礎年金(月額66,000円)の財源を全額税金でまかなう「税方式」に移行した場合、
現行の5%の消費税に、
3.5〜8.5%を上乗せすることになるようだ

みなさんは、
年金のために消費税率アップを受け入れることができますか?

私個人の回答は、「NO」です

理由は、
徴収された税金が、どのように使われるかはわからないから。

つまり、
消費税で徴収された税金が、
「全額」年金の支給で拠出されるのなら、
税方式は賛成です。

ところが、実際には、
徴収された税金は、
中央官庁の役人や管轄の公益法人の人件費になったり、
全く使えないコンピューターシステムの代金になるのではと疑っています

政府も、情報開示(ディスクロージャー)の責任があることを忘れてはいけません

  
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2008年05月18日

乳と卵

題名:乳と卵(ちちとらん)
著者:川上未映子
出版社:文藝春秋
価格:1143円(税別)

2008年芥川賞受賞作品
受賞してすぐに購入したが、数か月「つん読」状態

数ページ読むだけで、授賞理由がわかります
日本語の可能性を提示した作品です

文章は、
学校では、教えない日本語を使用しています

具体的には、
漢字があるのに、ひらがなで書いたり、
「、」と付ける場所に、「、」を付けなかったり、
「」をつけるべき会話部分に、「」なしで書いたりしています。

そのことにより、
文章に、スピード感が出たり、
状況が、映画を見ているように頭の中に流れたり、
登場人物の心の中が、より良く描写されていると思います。

「日本語って、奥深いんだなぁ」と、びっくりしました

この文体は、
作者の才能によって生み出されたのか、
試行錯誤によって生み出されたのか、
とても興味があります。

なお、この作品の衝撃度が非常に大きいので、
この本に一緒に収録されている「あなたたちの恋愛は瀕死」という作品は、
普通の文体に近い作品なので、
描写は丁寧で、
悪くはないと思いますが、
衝撃度は、やや薄い

衝撃的な作品を発表すると、
次の作品が、非常に難しいですね。

日本語ってすごいなと素直に思えるので、
ぜひ、一読してみてください。

  
Posted by cpiblog01033 at 11:43Comments(0)TrackBack(0)

2008年05月16日

サラリーマン川柳

みなさん、1週間お疲れ様でした。

今週は、決算短信の発表が集中的にありましたが、
個人的には、税金ネタ、会計ネタ、経営ネタでブログを書く余裕がなく、
一般ネタでお茶を濁したいと思います

第21回サラリーマン川柳コンテスト(第一生命)

良い週末を、笑い(苦笑い)とともに、お過ごしください



  
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2008年05月14日

不動産つながり

ひさしぶりに業務報告です。

月曜日、火曜日、水曜日と3社の社長さんと面会。

なぜか、問題点は、共通していて、
「不動産」関係

なぜ不動産かというと、原因は、さまざま。
1・資産運用
2・事業承継
3・会社に貸した貸付金の回収
4・税務上の赤字の活用

現在の国内の不動産市場だと、
実質的な利回りは、5%前後だと思う。

運用利回りとしてはそんなに良くないと思うが
現金・株・不動産・商品・金という運用方法の中では、
歴史があり、選択肢も多いので、
利用しやすい運用商品である。

個人的には、
いろいろ調べたことが、
他の案件でも活用できたので、
非常に効率的でした

いろいろと教えてくれた税理士のK君、ありがとう

  
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