2009年02月26日

FASS検定は難しい

2月は、
28日までしかないので、
営業日が少なく、
ひさしぶりに、
精神的にも、
体力的にも、
ぎりぎりな感じの一週間でした

さて、
25日(水)と26日(木)は、
森永乳業グループの皆さん15名弱を対象としたセミナーの講師。

今回集まった皆さんは、
事務系で、
自主応募で、
かつ、
上司等に受講を認められた精鋭の皆さんです

こんなやる気満々の皆さんに用意されたセミナーのコンテンツは、
FASS検定」。

FASS検定って知っていますか?

経理・財務の実務者向けに、
知識を測定するための試験です。

具体的には、
試験範囲は広い

資産・決算・税務・資金の分野から出題。

出題形式は、
4つの選択肢から、
1つを選択する方式。

論文式ではなく、
選択式なので、
簡単かと思うと大間違い

問題は、
広範囲なだけでなく、
細かい内容や専門的な内容を含んでいる。

今回のセミナーでは、
800点満点で、
699点以上のレベルAを獲得しようというのが、
セミナーの目的。

私も、
勉強しないで試験問題を解いてみました。

資産・決算・税務は、
ある程度は、
解答できましたが、
資金分野は、
レベルAを獲得できる点数は取れませんでした

さらに、
税務の分野でも、
連結納税に関しては、
実務ではやったことはないので、
「。。。。。」状態

つまり、
それなりのハードな勉強をしないと、
高得点は獲得できません。

今回の研修は、
5月末日までに受験することを前提に、
今回の2日間を含めて、
3月に実施の1日を含めて、
3回の研修で、
なんとか、
FASS検定でレベルAを獲得しようという研修です。

過去の試験の結果を見てみると、
2008年の上半期だけ、
レベルAを達成できた人が全受験者の約20%と非常に高いが、
平均的には、
全受験者の約!%がレベルAという結果です。

受講生の皆さんは、
これから、
3月決算の仕事をしながら、
勉強をしないといけません。

その勉強も、
毎日、
コツコツと、
細かい積み上げで、
しっかり勉強しないと、
レベルAの獲得は難しいでしょう

受講生の皆さん、
大変だと思いますが、
がんばってください

さて、
以下は、
半分冗談で、
半分本気

受講生の皆さんの点数が悪いと、
今回の研修も打ち切りか?

私の森永乳業での講師の仕事が続くかどうかの、
重要なテストとなりますので、
受講生の皆様、
がんばってください

よろしくお願いします


  

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2009年02月24日

ゆるーい感じと思った税務調査でしたが。。。。

本日は、
お客様の会社の税務調査がありました

昔は、
確定申告時期には、
法人の調査はなるべく避けるような慣習が、
税務署と税理士業界の間にあったのですが、
今は、
関係ないですね

ちなみに、
来週も、
1社あります

さて、
本日は、
会社設立して数年経過し、
初めて受ける税務調査ということになります。

会社の担当者は、
税務調査の日程が決まったあとに、
インフルエンザになったりしながらも、
がんばって、
過去の帳簿や請求書、領収書を整理してくださいました。

ありがとうございました

本日は、
税務署職員1名で1日で終了するという予定。

10時に税務署職員の人、登場。
定年退職が近いベテラン職員でした。

1日の調査内容は、
想定内でした。

1・会社の概況の把握

2・決算日前後の売上計上が、
正しく計上されているか

3・売上と原価の対応関係が正しく、同じ会計期間に計上されているか

4・各種経費の内容チェック

5・人件費などの源泉所得税の徴収と納付のチェック

6・契約書に収入印紙が貼っているか

7・消費税の計算

こうやって書くと、
項目的に多いですが、
会社規模も大きくなく、
ベテラン職員なので、
円滑に調査は進行しました。

予定通り、
16時前に終了。

いくつか問題点がありましたが、
会社側は、「これぐらいは、しょうがないかなー」という感じだし、
税務署職員も「これぐらい見つければ、
税務署に帰って上司に報告した時に、
怒られないだろうなー」という感じ。

平和な感じで終了です

こんな税務調査ばかりだと、
立ち会う税理士も楽です。

しかし、
平和に終了して、
満足感に包まれた私の心を突き破る事実が18時前に起きました

さきほどのベテラン職員が電話をしてきて、
追加資料をいくつか請求してきました

「おいおい、そこまでやるの?」という感じです

たぶん、税務署に帰って上司に報告したら、
「もっと突っ込んで調査しろ!」と、
指示された(怒られた)んだと思います

さて、
どんな結末になるのでしょうか?

2-3週間後に、
税務署から連絡があります。

平和な瞬間を迎えるのか、
修羅場になってしまうのか、
しばらく不安な気持ちで3月を迎えることになります。

はーるよ、来い
はーやく、来い



  
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2009年02月23日

洋食の朝食に稲庭うどんと神田精養軒の倒産

ここ数日、
原稿書きの仕事が忙しく、
ブログを更新していないにもかかわらず、
多くの人が見に来てくれて恐縮しております

原稿書きは、
日曜日深夜にようやく終了

原稿は、
税理」(発行会社:ぎょうせい)という税理士向けの雑誌の4月号(3月21日)に掲載される予定です

さて、
日曜日より、
仕事で秋田に来ています。

秋田キャッスルホテルに宿泊しました。

朝食付きのプランなので、
朝、レストランへ。

お店の人に、
「洋食と和食のどちらにしますか?」と質問され、
「洋食でお願いします。」と回答して、
5分後に出てきた洋食の朝ごはんを見て、びっくり

breakfast







写真の左下に注目。

稲庭うどんです。。。。

サラダ、卵料理、ウインナー、ベーコン、ヨーグルト、トマトジュース、ミルクと、
写真には写ってないですがパンもふつーに付いていて、
さらに、
稲庭うどんです

稲庭うどんは、秋田の名産品(秋田県稲庭うどん協同組合のHP)。
消費拡大に貢献しないといけません。

おいしかったです

でも、
朝からおなかいっぱいになってしまいました。
(炭水化物の取り過ぎか

そんなわけで、
本日は、食べ物ネタです

本日の倒産としては、
世間では、
東京証券取引所一部上場の株式会社SFCGが、
民事再生法の適用を申請し、
その負債総額が約3380億円ということで、
大型倒産が起こったことに注目が集まりました。

しかし、
個人的にびっくりしたのは、
神田精養軒の倒産

神田精養軒:洋菓子老舗、自己破産へ(毎日新聞)。

1949年設立の老舗だが、
設立60年でお亡くなりになりました。

子供のころに、
神田精養軒のお菓子を食べたような記憶があります。

しかも、
破産ということは2度と食べられないと思うと、
余計に寂しい。。。

お菓子を実際に見てみたいと思い、
神田精養軒のホームページを検索しましたが、
すでに見られません

楽天市場店は、
まだ開店しているので、
記念に購入しようと思ったのですが、
購入はできないようです

当然か。。。

今回の不況で、
個人所得の減少により、
食品業界も淘汰が進みそうです。

  
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2009年02月18日

ゴールデンベアのマークがついた洋服は、価値が上がるか?

「ゴールデンベア」ブランドで有名な、
東京証券取引所2部上場企業の小杉産業が16日に倒産

しかも、
民事再生ではなく、
破産手続きだそうだ

つまり、
存続することにまったくの存在意義がないので、
破産を選択したということになる。

何十年か前に、
アーノルドパーマーの傘マークや、
このゴールデンベアのワンポイントがついたシャツが、
おじさん世代には、
すごく流行していた。

そんな風景をなんとなく覚えている身にとっては、
破産手続きの申請というのは、
企業の命は永遠ではないことを思い知らせてくれる

さて、
小杉産業のホームページを見てみましょう。

これが、
破産手続き開始決定のお知らせ

これを見ると、
平成14年1月期から7期連続で経常利益が赤字だったそうだ。

よくここまで頑張ったともいえます。
これだけ頑張れば、
周囲や関係者の人も、
倒産してしまって安心しているかもしれません。

まずは、
平成20年1月期決算を見てみましょう。

減収減益。
営業利益より下がすべて赤字。

自己資本比率は、
17.2%なので、
まだ危険水準というレベルではないが、
営業活動によるキャッシュ・フローは、
当然に赤字。

これだけひどい数字なのに、
平成21年1月期には、
増収増益で、
黒字確保という業績予想を発表する会社の度胸に驚かされる

もっとも、
平成20年9月に発表した第2四半期の決算短信を見てみると、
平成21年1月期の業績予想は、
増収減益で、
営業利益以下は、赤字という業績予想に変更している。

まあ、妥当でしょう
初めから、
正直に数字を作れば良いのに

こんな内容の決算なので、
決算短信には、
「継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象または状況」は、
必須の記載内容。

倒産するべくしてしたような会社ですが、
もし、
クローゼットに、
ゴールデンベアのワンポイントがあるシャツなんかを持っているとしたら、
絶版ということで、
人気が出るのでしょうか

さて、
2008年は、
上場企業の倒産数が38社だったが、
今年は、すでに8社目。

ハイペースです
まだまだ先の見えない景気の状況が続きそうです。

気持ちを一層引き締めて、
企業経営を行うことが必要です

  
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2009年02月17日

新幹線は、すいている印象だが、JR東海の業績は、悪くない

本日は、
京都でセミナー講師の仕事。

京都、寒かったです。

月曜日の夜に到着したのですが、
ちょっとだけですが雪が降っていました

本日は、
積水化学工業株式会社の入社2年目の社員60人弱を対象とした研修。

研修内容は、
いつものとおり、
1日で決算書と経営分析を習得しようという内容です。

技術者(理系タイプ)が多いということで、
数字に対するアレルギーもなく、
セミナー後半の数字を使用した演習も、
さくさくと快調に進み、
17時過ぎに無事終了

みなさん、
ありがとうございました

後輩がどんどん入ってきますが、
負けないように頑張ってください

セミナー終了後に、
京都駅を18時過ぎに出発する新幹線で東京へ。

パソコンを使用したかったので、
N700系を選んで乗ったのですが、
いやー、新幹線。
空いています

18時過ぎの東京行きの新幹線というと、
そこそこ混んでいて、
名古屋からさらに人が乗り込むというイメージですが、
京都でそれほど混んでなく、
名古屋から乗ってくる人もそんなにいないという状況です。

不況の影響です

しかーし、
JR東海(東海旅客鉄道株式会社)の平成21年3月期の第3四半期の決算短信を見てみると、
大きな数字の落ち込みはなく、
鉄道事業は、
比較的好調のようです。

やはり、
携帯電話事業と同様に、
規制産業は不況時には強いということなのでしょう

  
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2009年02月13日

13日の金曜日に発生した倒産劇

今日は、
2つの見方ができる1日。

ひとつの見方は、
バレンタインデーの1日前というなんとなくみんなが幸せな気分になれる日

もう一つの見方は、
13日の金曜日という不幸が訪れるのではないかと予感させる日

今日のブログは、
私の仕事がたまっていて、
とても明るい気分にはなれないので、
13日の金曜日ネタです

マンション分譲のニチモ、民事再生法を申請 負債総額757億円(日本経済新聞)

ニチモは、
東京証券取引所2部上場。

上場企業の倒産は、
2009年になって7社目。

昨年1年で倒産した上場企業が30社超なので、
今年は、
去年以上にハイペースです

さっそく、
ニチモの決算書を見てみましょう。

こちらが、
民事再生手続きの開始の申し立てに関するお知らせ

これを読むと、
支払手形の支払いができないことが予測できたので、
民事再生手続きの開始の申し立てをしたことがわかります。


9月決算ということで、
決算短信が2008年11月に発行され、
有価証券報告書も2008年12月に発行されたばかり。

したがって、
どちらにも「継続企業の前提に関する重要な疑義を抱かせる事象または状況」が記載されています。

決算短信の16ページ、
有価証券報告書の39ページをご覧ください。

さて、
いつものように決算短信を見てみましょう。

2008年の6-9月に倒産した会社と異なり、
最近の決算なので、
決算書は、
すでにぼろぼろの数字が並んでいます

まず、
減収減益で、
営業利益から下が全部赤字。

つまり、
本業がまったく儲かっていません。

とくに、
売上と利益の落ち込み具合が激しい

売上高が、
665億円から353億円へと46.8%減少。
つまり、
売上高が、
半分になっちゃった

万が一、
当事務所で売上が1年間で半減したら、
もちろん、倒産です

営業利益も、
44億円の利益だったのに、
80億円の赤字。

激しい落ち込みです。

これを反映して、
自己資本比率は、1.6%。

債務超過寸前です

もちろん、
営業活動によるキャッシュ・フローは、147億円の赤字

これだけ、
倒産の前兆を感じさせる数字が並んでいるのに、
平成21年9月期の業績予想では、
増収で、営業利益が黒字化するという数字を発表しているのが、
今になってみると、
とっても悲しい。。。。

もうひとつ、
13日の金曜日にふさわしい暗い話をすれば、
棚卸資産(在庫)は、
644億円。

上記に書いたように、
売上高は、
665億円から353億円へと46.8%減少。

営業マンが、
どんなに気合がある連中が集まっているといっても、
年間売上の2年分の在庫があるのと知れば、
気合も萎えてくるのではと思います

さて、
今後も、
不動産業界の倒産は、
まだまだ続くと思われます。

ただし、
マンションを分譲している会社の倒産の話を聞いて、
いつも思うのは、
倒産した会社のマンションを買ってしまった人々の気持ち

せっかく一生に一度の大きな買い物をしたのに、
販売元の会社が倒産してしまったとなると、
不動産としての価値やブランドは激しく落ちるし、
住環境の維持も不安に感じると思います。

民事再生が順調に進むことをお祈りしています

  
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2009年02月10日

輸入車の台数を見ると、今は不況?、それとも、金持ちはいるということか?

今週は、
水曜日が祝日で、
営業日が1日少ないので、
短いネタでいきます
(実際は、長くなってしまった)。

2009年1月の輸入車新規登録台数のデータが発表されている(日本自動車輸入組合)。

このデータは、
日本で2009年1月に売れた輸入車の台数です。

このデータの見方は、
2つあります

1・輸入車の販売台数は落ち込んでいて、
大変なことになっている

2009年1月の販売台数のトップ3は、

1位=>フォルクスワーゲン(対前年同月比60.9%)

2位=>メルセデス・ベンツ(対前年同月比60.9%)

3位=>BMW(対前年同月比66.5%)

要するに、
2008年1月の販売台数と比較すると、
対前年同月比で30-40%売上台数が減少しているということになる

ほかの会社もほとんど同じような減少率である。

参考までに、
他の輸入車の対前年同月比を見てみると、
アウディーは、
対前年同月比77.2%、
私の大好きなアルファ・ロメオは、
74.1%と比較的健闘しているが、
ボルボは、45.3%、
ジャガーは、59.0%と苦戦している。

上記の輸入車メーカーのメインの販売価格帯は、
300-1000万円。

このデータからは、
輸入車を購入する所得層(年収1,000万円から1,500万円ぐらい?)が、
あきらかに、
その支出を抑制していると読むことができます

2・日本には、スーパーリッチが少数だが存在していて、
不況なんかまったく関係ない

再度、
2009年1月の輸入車新規登録台数のデータ(日本自動車輸入組合)を見てみましょう。

そうすると、
対前年同月比で売上を伸ばしているメーカーがある

老舗の「超」高級車メーカーだ

ロールスロイス=>4台が7台に増え、対前年同月比は、175%

ベントレー=>14台が17台に増え、対前年同月比は、121.4%

フェラーリ=>37台が50台に増え、対前年比は、135.1%

これらの老舗の「超」高級車メーカーのメインの販売価格帯は、
2000-3000万円

これを見ると、
日本にも、
スーパーリッチが少数だがいて、
不況は、
関係ないとも言えるのかもしれません

(実際には、
注文をキャンセルした人もいるとは思いますが、
その人数は、
不明。)

なお、
近年、
販売台数を伸ばした「超」ではない高級車メーカーは、
軒並み販売台数を下げている

マセラッティー=>対前年同月比は、76.7%

アストン・マーチン=>対前年同月比は、45.8%

ランボルギーニ=>対前年同月比は、66.7%

これらの老舗の高級車メーカーのメインの販売価格帯は、
1500-2000万円。

この所得層(年収2,000万円から4,000万円?)は、
今回の不況の影響があると見るのか、
輸入車メーカーのブランド力の差と見るかは、
判断が分かれるところです。
(実際は、
両方の要因でしょう。)

引き続き、
景気の状態は悪いので、
輸入車のデータは見てみようと思います

  
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2009年02月07日

無利子非課税国債は、最強の相続税対策ツールとなるか

土曜日の朝ぐらいは、
ゆっくり寝させていただこうということで、
お昼近くに起き、
ぼーっとした頭で、
ネットのニュースをチェックしていたら、
寝ぼけた頭をパキっとさせてくれるニュースを発見

相続税かからない「無利子非課税国債」構想とは(読売新聞)

報道によると、
利息はゼロだが、
相続税の課税対象資産にはならないそうだ。

これ、実現したらすごいなー。
最強の相続税対策ツールになるのだろうか

単純な例で、
相続税がどれぐらい少なくなるか、
計算してみましょう。

例:
相続財産3億円

相続人は、
3人(奥さんと子供2人)とする。

課税対象財産は、
以下のようになります。

3億円−(5,000万円+1,000万円×3名)=2億2,000万円

これに対する相続税は、
以下のようになります。
(下記計算式については、
国税庁のページを参照してください。)

2億2,000万円×40%−1,700万円=7,100万円

法定通りに分配すると、
奥さんが半分:3,550万円だが配偶者の税額控除を使用すると0円
子供は1/4ずつ:1人1,775万円ずつ

結局合計で、3,550万円の相続税を支払うことになります。

では、無利子非課税国債を1億円購入してみよう。

3億円−1億円−(5,000万円+1,000万円×3名)=1億2,000万円

これに対する相続税は、
以下のようになります。
(下記計算式については、国税庁のページを参照してください。)

1億2,000万円×40%−1,700万円=3,100万円

法定通りに分配すると、
奥さんが半分:1,550万円だが配偶者の税額控除を使用すると0円
子供は1/4ずつ:1人775万円ずつ

結局合計で、1,550万円の相続税を支払うことになります。

上記のことから、
無利子非課税国債を1億円購入すると、
3,550万円−1,550万円=2,000万円の相続税の節税となります。

これは、
悪くない数字ですね

1億円で、
年1%の金融商品の購入をした場合、
年間利息収入は、
税引き前で100万円。

この無利子非課税国債の償還期間が5年だと、
利息収入合計は500万円。
この無利子非課税国債の償還期間が10年だと、
利息収入合計は1,000万円。
(ともに、
現在割引価値は、
考慮しない。)

やはり、
無利子非課税国債を1億円購入して、
相続税を2,000万円節税したほうがお得となります

もちろん、
この無利子非課税国債を購入する際には、
いくつかのことを検討する必要がある。

具体的には、
相続財産の金額や財産の内容、
処分が容易な現金預金や上場企業の株式が、
相続財産の中で、
どれぐらいの割合を占めるのか、
そして、
無利子非課税国債の償還期間などだ。

その結果、
この無利子非課税国債を購入しないほうが良いという結論もあるだろう。

しかし、
相続税を少なくするという観点からは、
今後も注目するべきニュースです

  
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2009年02月05日

今年も倒産が続発しそうです

本日は、
相模鉄道グループの社員の皆さんを対象としたセミナー講師の仕事。

研修内容は、
定番の内容で、
1日で決算書と経営分析をマスターします。

しかし、
本日の受講生は、
ある程度決算書を見たことがある人たちなので、
内容はいつもより多少高度

皆さん、熱心に1日聞いてくださり、
18時前に無事終了となりました。

ありがとうございました

最近のセミナーでは、
この時代を反映して、
倒産ネタは欠かすことはできません。

具体的には、
倒産しちゃった会社の決算書を材料として、
「危ない会社の見分け方」を話したりしています。

本日も、
20時前に事務所に戻ると倒産ネタを発見。

日本総合地所、更生手続 負債総額2142億円(日本経済新聞)

報道によると、
マンション分譲大手で、
東証1部上場の日本綜合地所が、
東京地裁に会社更生手続き開始を申し立て、
受理されたそうだ。

子会社2社を含めた負債総額は約2142億円で、
今年になって最大の倒産だそうです

2008年度(つまり、2008年4月から2009年3月)では、
不動産業では昨年8月に民事再生法の適用を申請したアーバンコーポレイション(負債総額2558億円)に次ぐ大型倒産だそうです。

では、
さっそく決算短信を見てみましょう。

まずは、
平成20年3月期

最近の定番の倒産パターンです

売上高営業利益率は、11.6%で、
日本企業平均6%を上回っていて、
問題ありません。

自己資本比率は、
16.4%で、
危険水準の10%よりは大きいですが、
日本企業平均の30%よりは下わまっています。

さらに、
平成19年3月期が、
22.3%なので、
自己資本比率が低下傾向なのが、
気になります

もっとも、
そんな懸念を吹き飛ばしてくれるのが、
売上高増加率と営業利益増加率

売上高増加率が、42.1%、
営業利益増加率が、57.7%と元気いっぱいです。

一瞬、
元気になった気持も、
キャッシュ・フロー計算書の営業活動のキャッシュ・フローが、
2期連続で赤字になっていることを確認すると、
すぐに萎えます

そして、
平成21年3月期の業績予想を見てみると、
増収減益になっていて、
今後1年間の道のりが、
決して平たんではないことが、
明確に示されています

さらに、
連結貸借対照表を見て、
びっくり。

この会社の売上高は、
約1189億円。

棚卸資産は、
この年間の売上を上回る約1465億円。

いくらマンション販売業者だからといって、
在庫、持ちすぎでしょう

さらに、
目を疑うのが、
借入金の残高

借入金は、
短期借入金と長期借入金を合わせて、
約1571億円あります。

そのほかに、
社債が、
約233億円あります。

明らかに、
借り過ぎです。

というか、
銀行が貸し過ぎ

イケイケになっている会社の勢いに負けて、
銀行は貸したのでしょう。

しかし、
「いやいや、待て待て。
時には攻めだけではだめで、
守りも考えましょう」と、
経営者を諭してあげるのも、
銀行の役目ではないでしょうか?

もっとも、
イケイケでノリノリになっている状態の経営者は、
ブレーキをかける意見には、
耳を傾けないのも事実です

こうやって見てみると、
2月まで倒産しないで頑張ったともいえます。

会社の沿革を見てみると、
会社設立は、1993年の2月。

約16年という短い期間で、
せっかく東証1部上場企業になったのに、
あっというまに一生を終えたことになります。

合掌

  
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2009年02月04日

サントリーのビールを飲んで、決算書を見て、明るくなろう!

私は、
飲みに行くと、
ビールを2、3杯飲んで、
赤ワインにするというパターンが多い。

この飲みのパターンが、
一番楽しい時間を過ごせて、
かつ、
次の日の胃の状態も問題ないという必勝パターンです。

では、
ビールの銘柄で一番好きなのはなにかというと、
サントリーのモルツ

モルツは、
麦芽と水だけで作られていて、
他社のビールと異なり、
米は使われていません。

その原材料と水へのこだわりが好きで、
10年以上モルツを愛飲しています

そのモルツを製造しているサントリーの決算発表(2008年12月期)がありました。

暗い話題が多い企業の業績ですが、
報道によると、
売上高、当期純利益が過去最高らしい(日本経済新聞)。

私も、
売上と利益に貢献しているので、
さっそく実際の決算書を見てみましょう

有価証券報告書も作成していますが、
完成は3月なので、
今回は、
決算短信に準じたフォームの数値(連結)を見てみましょう。

売上高は、
約1兆5000億円。

ちなみに、
キリンビールの売上高が、
約2兆3000億円(業績予想)。

アサヒビールの売上高が、
約1兆4650億円(業績予想)。

つまり、
グループの売上規模では、
サントリーは、
アサヒビールを上回るということになります

さて、
収益性。

通常、
食品会社の収益性は悪い会社が多いです。

しかし、
サントリーは、
食品会社としては、
健闘しています。

売上高営業利益率は、
5.4%。
自己資本当期純利益率は(ROE)は、
8.1%。

日本平均は、
それぞれ6%、9%なので、
どちらもほぼ日本平均です。

安全性の指標である自己資本比率は、
ほぼ日本平均である34.4%。

なお、
営業活動によるキャッシュ・フローは、
当然、プラスで、
問題ありません。

最後に成長性は、
売上高増加率が1.2%とそれほど高くないですが、
営業利益増加率は、
赤字や減益になる会社が多い中で、
8.0%の増加を確保しているのは、
立派と言えます

ただし、
平成21年12月期の業績予想は、
売上高増加率は2.8%、
営業利益増加率は0.9%と、
厳しい数字を予想しています

あと、
サントリーは、
非上場企業ですが、
特徴的な数字はないかと捜してみると、
配当性向が12.9%。

日本平均が約30%ぐらいなので、
低いですが、
配当性向が低くても許されるのが、
非上場企業。

結果的に、
内部留保が高くなります。

このことが、
1963年のビール事業に参入以来、
ずーと、
赤字だったにもかかわらず、
ビール事業を継続して、
ようやく2008年12月期にビール事業の営業黒字を達成したできた要因かもしれません。

上場企業と非上場企業、
どちらにも良い点と悪い点があります

さて、
長くなりました。

ブログ書きはここでやめて、
ビール事業の黒字化を祝って、
モルツで乾杯しましょう

モルツって、おいしいですよ

それに、
スーパーだと、
他社ビールより、
1or2円安い

ぜひ、飲んでみてください

  
Posted by cpiblog01033 at 23:26Comments(0)TrackBack(0)