眞鍋かをりさんは、
所属している「アヴィラ」に契約解除を求める訴訟を起こしているということです。
そうしたら、
この「アヴィラ」が、
反撃を開始したようです。
具体的には、
昨年8月に税務調査をされたのは、
この事務所が対象ではなく、
眞鍋かをりさんを対象とした調査だったと暴露。
税務調査の原因となる事実は、
2007年から、
事務所から眞鍋かをりさんに報酬を支払う際に、
眞鍋かをりさんの要望により、
報酬の半分を、
眞鍋かをりさんの母親が代表取締役を務める愛媛県内の会社に支払っていたということです。
さて、
この事務所が主張しているように、
眞鍋かをりさんの行為は、
脱税に該当するのでしょうか?
判断のポイントは、
報酬の半分をこの愛媛県の会社に支払う合理的な理由を説明できるのかということになります。
たとえば、
眞鍋かをりさんのあるビジネスの部分を実質的に、
この愛媛県の会社で、
管理しているので、
売上を計上することに問題はないと言い切れるかどうかです。
はっきり言って、
合理的な説明をするのは難しいでしょう。
それは、
眞鍋かをりさん自身も分かっているようで、
記事を読むと、
すでに自主的に修正申告をしていると書いてあります。
憶測で書きますが、
眞鍋かをりさんが受け取るべき報酬の半分を、
眞鍋かをりさんの母親が代表取締役を務める会社に支払うことで、
労働実態のない親族に、
役員報酬を支払っていたかもしれません。
または、
売上の数字を増やして、
決算書の数字を良くして、
金融機関からの融資を受けられるようにしていたのかもしれません。
さて、
私が眞鍋かをりさんから、
相談されたら、
どう返答していたか。
本人がリスクを分かった上で、
どうしても、
この眞鍋かをりさんの母親が代表取締役を務める会社に支払いたいのであれば、
眞鍋かをりさんが受け取るべき報酬の「半額」ではなく、
「全額」を、
この眞鍋かをりさんの母親が代表取締役を務める会社に支払いなさいとアドバイスをすると思います。
そして、
税務署を含む対外的な説明としては、
「眞鍋かをりのマネージメントは、
当社がアヴィラ社と契約して全面的に行い、
眞鍋かをりさんには、
当社から給料を支払っている」と主張するのでしょう。
もちろん、
説明だけでなく、
眞鍋かをりさんの母親が代表取締役を務める会社が、
眞鍋かをりさんのマネージメントを実際にしているという事実は必要です。
さて、
眞鍋かをりさんとこの所属事務所との争いはどうなるのでしょうか?
間違いなく、
眞鍋かをりさんのイメージダウンにはなってしまいます。
眞鍋かをりさんのブログは、
脱力しきった、
独特の雰囲気があり、
大好きだったので、
1日も早く問題が解決して、
ブログが復活することを祈っています。
本日は、
特別なネタはないので、
月末の会計事務所の1日を書いてみます。
午前中は、
あるお客様の会社を訪問。
今月末日が、
決算と申告の期限なので、
決算書と申告書の一式をお渡しして、
社長さんを含めた経営幹部の皆さんに説明をしました。
会社の皆さんが頑張った成果が出て、
決算書の数値は、
順調に改善傾向。
もっとも、
改善傾向になると、
社長さんとしては、
次のことが心配になる。
「税務調査、
ありますか」
私は、
税務署の人間ではないので、
「税務調査はないとは言えないので、
あると思っておいてください。」としか、
言えません。
経営者は、
悩みから解放されることはないのです。
午後は、
事務所で、
出版社の人と会議。
2007年6月に出版した「キャッシュフロー計算書がよーくわかる本」(秀和システム)の改訂版を作成し、
販売するというご提案をいただき、
編集者と会議をしました。
この出版不況の世の中で、
この本は、
爆発的には売れていませんが、
着実には売れたようで、
改訂版を出すということになりました。
購入していただいた皆さんに、
感謝です。
改訂版は、
IFRS(国際財務報告基準)について、
追加記載をするということになりました。
IFRSにおけるキャッシュ・フロー計算書については、
勉強不足なので、
今週末に、
IFRS、
勉強します!
それから、
昨年の9月に出版した「財務3表超初級理解法」(あさ出版)も、
爆発的には売れていませんが、
着実には売れているようです。
決算書や経営分析を勉強してみようと思ったけど、
簡単に読めそうな本が見つからない人は、
是非、
購入を検討してください。
さて、
夜はある会社に行って、
経営幹部による会議に出席。
20時前に終了し、
社長さんと2人で広尾にある「鉄板焼き高見」で、
会食。
この社長さんとは、
10年以上のお付き合いになりますが、
前回、
一緒に食事をしたのは、
1年前ぐらいでしょうか?
お酒を飲み、
食事をしながら、
久しぶりに、
仕事や人生について、
3時間ほど熱く語りました。
この年齢になって、
10年前と同じように、
仕事や人生について、
熱く語れるというのは、
とても幸せです。
なお、
「鉄板焼き高見」は、
レストランとバーの両方があり、
レストランが有名ですが、
バーも、
落ち着いた雰囲気でお勧めです。
本日は、
気持ち良く過ごせた1日でした。
疲労に負けず、
効率良く、
長時間仕事をするために、
夜は、
音楽を聴きながら仕事をしていることを先日書きました。
確定申告時期に非常にお世話になったのが、
東京事変の「スポーツ」。
音楽性の高さとスピード感のある楽曲で、
長時間労働でも、
停滞する仕事も無事終了することができました。
もっとも、
同じCDばかりを聞いていると飽きるので、
「JUJU」の3枚目のCDになる「JUJU」を購入。
「音楽」としては、
非常に気に入っています。
JUJUの声と音楽は、
切なくて、
心に響く。
この切ない声と音楽を、
夜、
事務所で仕事をしながら聴いていると、
寂しく不安になります。
さらに、
事務所の窓の外には、
夜の246(青山通り)と首都高を走る車が見える。
「仕事、
がんばって終わらすぞー」と集中する方向性ではなく、
「事務所」や「自分」について、
「過去」や「未来」を考えてしまう。
もちろん、
このような時間をもつことは、
非常に重要ですが、
目の前に締め切り直前の仕事がたくさんある状態の時には、
やってはいけないことです。
最後になりますが、
この「JUJU」の「JUJU」は、
非常に良いCDです。
切なさが、
心に響きます。
したがって、
泣きたいときには、
最高のCDかもしれません。
しかし、
仕事中には、
泣いている時間はなく、
目の前の仕事を終わらせないといけないので、
ちょっと不適合かもしれません。
3月の月末ということで、
会計事務所は、
2月決算会社と3月決算会社の同時進行。
毎年恒例ですが、
5月末日まで、
忙しい毎日が続きます。
スタッフのみんな、
気を引き締めて、
がんばりましょう。
さて、
本日のブログのネタは、
税務調査です。
EXILE事務所1億円以上所得隠し 東京国税局指摘(産経新聞)
この見出しを読むと、
EXILEがすごーく儲けて、
でも、
税金をごまかしたとしか読めないので、
EXILEの所属事務所が悪の権化のように感じられます。
しかし、
リンクした産経新聞の記事を読む限りは、
ExILEは、
きちんと税金の申告をしたのに、
でも、
国税局にちょっといろいろと言われちゃったのかなとしか思えません。
まず、
産経新聞のこちらの記事を読むと、
平成19年3月期の売上が約17億円だったのに、
翌年平成20年3月期では、
売上が4倍以上の76億円になったと書いてあります。
その2年間を対象として、
税務調査を実施したら、
2年間で3億円の所得漏れです。
芸能プロダクションという脱税が多い業種を考えと、
税務署に指摘された金額は、
ずいぶんと小さい金額だと直感的に感じます。
通常だと、
実態のない外注先などを利用して、
5−10億円ぐらいの架空経費を計上したけど、
税務調査で税務署にばれてしまったという話が、
一般的だと思います。
さて、
EXILEは、
指摘を受けた約3億円の申告漏れのうち、
1億円以上が重加算税の対象となり、
追徴税額は、
法人税のほかに消費税や重加算税を含めて、
約1億円だそうです。
3億円が課税の対象で、
追徴税額は、
法人税のほかに消費税や重加算税を含めて、
約1億円しかないということを考えても、
EXILEの事務所が、
適正な納税を実施していたことが、
推測ができます。
なお、
こちらの読売新聞の記事を読むと、
所得隠しとされた内容について、
関係会社に実際より過大な制作原価を支払い、
一部が親密な取引先に流れていたなどと指摘されたと書いてありますが、
まさに税務当局と会社の見解の相違です。
どこまでが過大な制作費かなんて、
正確には、
税務署職員にさえ不明な場合が多いのです。
産経新聞のここを読むと、
会社には、
税務署が罰した結果に対して、
まったく納得できていないことが推測されます。
「税務当局との間で見解の相違はありましたが、すでに法人税と消費税の修正申告を提出し、全額の納付を完了しています。修正申告の詳細については業務内容に関わるのでコメントを一切控えますが、所得隠しのような意図的な行為は一切ありません」と、
コメントしています。
たぶん、
会社としては、
適正な処理をしたのでしょうが、
税務署にいろいろと言われて、
最終的には、
税務署に、
「重加算税を支払ってくれたら、
これ以外の処理に関しては、
今回は追加の税金を支払う対象とはしない」ということで、
会社と税務署で妥結したことが、
容易に想定されます。
ちなみに、
重加算税を徴収できると、
その税務署職員の税務署内での人事評価は高くなります。
少しだけ税金の世界を知っている私から見ると、
今回のEXILEの税務調査は、
それほど大きな問題ではないと思いますが、
一般の人がマスコミでニュースの見出しを見ると、
EXILEに良い印象は持たないことも事実だと思います。
マスコミって、
怖いですね。
これに、
文句をつけたのが、
国税庁。
国税庁は、
APH社は、
企業の実態が乏しく、
かつ、
その存在理由は、
自社株取引で赤字を計上し、
連結納税制度を適用した時に、
IBMグループの税金の負担を軽くする租税回避行為を目的として、
設立した会社であると決めつけたようです。
その結果、
この4000億円の売却損の計上は、
認められなくなり、
したがって、
この4000億円の売却損と日本IBM社の所得が相殺できなくなった結果、
所得が約1千数百億円発生することになり、
300億円超の追徴課税が課されたということです。
この新聞記事によると、
日本IBM社は、
税務署の処分は認められないということで、
戦うようです。
さて、
どちらが勝つのでしょうか
もっとも、
このような複数の会社を使って節税をする時には、
必ず、
外資系会計税務コンサルタント会社が、
提案をして、
会社は、
その指示のもとに実行をして、
外資系会計税務コンサルタント会社は、
巨額の報酬を得ます。
どこのコンサルタント会社が提案したかは不明ですが、
税務署に当該取引を否定され、
すごーーーく、
焦っていると思います。
会計税務は、
当事者が「大丈夫」と判断しても、
税務署の見解一つで、
最終的な判断が決定されるので、
事例によっては、
非常にリスクが高い場合があります。
私も、
提案する場合に、
いろいろ調べて、
「大丈夫です」と判断した場合でも、
「大丈夫だよなーーーー」と、
ちょっと不安に感じる場合があります。
いやーーー、
怖い世界です。
さて、
明日の税務調査、
がんばります。