昨日、
株式会社武富士が会社更生法の適用を申請して、
倒産しました(産経新聞)。
今年になってから上場企業の倒産は、
6社目です。
2009年は、
上場企業で倒産したのは20社なので、
倒産する上場企業の数は、
減少していると言えますが、
年末に向けて、
倒産する上場企業があると思うので、
注意は必要です。
さて、
少し古い話ですが、
高級レストランとして有名なシェ松尾が、
9月16日に倒産しました(東京商工リサーチ)。
株式会社武富士が会社更生法の適用を申請して、
倒産しました(産経新聞)。
今年になってから上場企業の倒産は、
6社目です。
2009年は、
上場企業で倒産したのは20社なので、
倒産する上場企業の数は、
減少していると言えますが、
年末に向けて、
倒産する上場企業があると思うので、
注意は必要です。
さて、
少し古い話ですが、
高級レストランとして有名なシェ松尾が、
9月16日に倒産しました(東京商工リサーチ)。
上記の東京商工リサーチなどの報道によると、
正確には、
シェ松尾という法人格では、
資金繰りができなくなったので、
資金繰りができなくなったので、
事業は、
他の会社に事業譲渡をして、
シェ松尾という会社は、
解散へ向けて準備を開始したようです。
したがって、
レストランなどの営業は継続しているので、
シェ松尾のホームページを見ると、
「倒産ではない」と書いてありますが、
実質的には、
倒産ですね
。。。。
倒産ですね
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_ng.gif)
シェ松尾のホームページに掲載されているメニューを見ると、
ランチは、
6,000円以上、
6,000円以上、
ディナーは、
飲み物を含めると、
15,000円以上からだと思います。
飲み物を含めると、
15,000円以上からだと思います。
なお、
上記は、
1名の料金です
。。。
1名の料金です
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_taraaa.gif)
シェ松尾で食べたことがない私が言うのは、
説得力はないですが、
上記の価格の半分ぐらいの価格のお店でも、
ほぼ同等の満足感を得られるのではないかと想像できるので、
シェ松尾の事業が厳しくなる理由が、
よーく分かります
。
よーく分かります
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_danger.gif)
残念ながら、
シェ松尾は、
上場企業ではないので、
決算書は見ることはできません。
そこで、
飲食系企業の決算書を見てみました。
まず、
シェ松尾と同じように高級レストラン業態を展開しているのが、
株式会社ひらまつです。
株式会社ひらまつです。
ひらまつは、
9月決算なので、
最新の年次決算は、
2009年9月期です。
私が良く利用し、
みなさんに紹介する決算短信では、
お店の食材と人件費などの関係が分からないので、
EDINETで検索して、
有価証券報告書を見てみます。
そうすると、
さらに、
平成21年9月期の有価証券報告書の72ページの製造原価報告書などを参考にすると、
売上原価における材料費・労務費・経費の割合は、
2009年9月期です。
私が良く利用し、
みなさんに紹介する決算短信では、
お店の食材と人件費などの関係が分からないので、
EDINETで検索して、
有価証券報告書を見てみます。
そうすると、
売上が、
約101億円、
ここから売上原価を引いて計算される売上総利益が約54億円、
さらに、
販売費及び一般管理費を差し引いて計算される営業利益が10億円弱です。
つまり、
極論すると、
レストランで10,000円のコースを食べると、
レストランで10,000円のコースを食べると、
5,000円が食材費とお店の人件費や水道光熱費、
4,000円が広告宣伝費や本社などのいろいろな経費で、
会社の利益は、
1,000円ということになります。
会社の利益は、
1,000円ということになります。
さらに、
平成21年9月期の有価証券報告書の72ページの製造原価報告書などを参考にすると、
売上原価における材料費・労務費・経費の割合は、
7:2:1です。
つまり、
上記の10,000円のコースの例を再度使用すると、
つまり、
上記の10,000円のコースの例を再度使用すると、
食材が3,500円、
コックさんやウエイターの人件費が1,000円、
500円がお店の水道光熱費などということになります。
食事の味や楽しさを壊してしまうような内容を書いてしまい、
申し訳ありません
。
コックさんやウエイターの人件費が1,000円、
500円がお店の水道光熱費などということになります。
食事の味や楽しさを壊してしまうような内容を書いてしまい、
申し訳ありません
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_face_csweat.gif)
もう1社見てみましょう
。
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_biccuri.gif)
今度は、
毎日利用できる価格帯を提供している株式会社ゼンショーを見てみましょう。
この会社は、
牛丼の「すきや」が有名ですが、
そのほか、
和食・洋食など様々な業態を展開しています。
牛丼の「すきや」が有名ですが、
そのほか、
和食・洋食など様々な業態を展開しています。
ちなみに、
社名のゼンショーという社名は、
ビジネスで「全勝するぞ
」ということで、
「全勝」をカナカナ読みにしたようです。
ゼンショーは、
薄利多売のビジネスモデルです
。
上記2社からの考察でわかるのは、
売上に対する食材の金額は、
4割前後というのが見えてきます
。
それから、
経営規模が大きくなると、
売上に対する広告宣伝費や本社の金額は、
4-5割前後で、
意外に負担が重いということが見えてきます
。
飲食店経営は、
現金商売なので、
経営が簡単だと思われています
。
しかし、
数字を見てみると、
売上に対する利益率は低いです
。
これは、
参入障壁が低くて、
競争が激しいというのが通説です
。
飲食店を経営する人は、
上記の数字を参考にしてください
。
また、
食事をする人は、
本日読んだ内容は忘れて、
料理やお店の内装、
そして、
接客サービスを楽しんでください
。
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_biccuri02.gif)
「全勝」をカナカナ読みにしたようです。
ゼンショーは、
3月決算なので、
最新の年次決算は、
2010年3月期です。
この会社は、
多くの業態を展開していて、
分析が難しいので、
EDINETで検索して、
有価証券報告書で、
親会社の分析をしてみます。
親会社は、
ぎゅうどんの「すきや」を展開しています。
そうすると、
平成22年3月期の有価証券報告書の79ページには損益計算書が、
80ページには製造原価報告書が記載されています。
売上が、
2010年3月期です。
この会社は、
多くの業態を展開していて、
分析が難しいので、
EDINETで検索して、
有価証券報告書で、
親会社の分析をしてみます。
親会社は、
ぎゅうどんの「すきや」を展開しています。
そうすると、
平成22年3月期の有価証券報告書の79ページには損益計算書が、
80ページには製造原価報告書が記載されています。
売上が、
約1,622億円、
ここから売上原価を引いて計算される売上総利益が約917億円、
さらに、
販売費及び一般管理費を差し引いて計算される営業利益が約82億円です。
つまり、
435円が食材費とお店の人件費や水道光熱費、
515円が広告宣伝費や本社などのいろいろな経費で、
会社の利益は、
50円ということになります。
会社の利益は、
50円ということになります。
薄利多売のビジネスモデルです
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_swirl.gif)
さらに、
材料費・労務費・経費の合計435円の内訳は、
食材が416円、
材料費・労務費・経費の合計435円の内訳は、
食材が416円、
コックさんや店員の人件費が11円、
8円がお店の水道光熱費などということになります。
8円がお店の水道光熱費などということになります。
上記2社からの考察でわかるのは、
売上に対する食材の金額は、
4割前後というのが見えてきます
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_punch.gif)
それから、
経営規模が大きくなると、
売上に対する広告宣伝費や本社の金額は、
4-5割前後で、
意外に負担が重いということが見えてきます
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_muka.gif)
飲食店経営は、
現金商売なので、
経営が簡単だと思われています
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_good.gif)
しかし、
数字を見てみると、
売上に対する利益率は低いです
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_bad.gif)
これは、
参入障壁が低くて、
競争が激しいというのが通説です
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_book.gif)
飲食店を経営する人は、
上記の数字を参考にしてください
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_idea.gif)
また、
食事をする人は、
本日読んだ内容は忘れて、
料理やお店の内装、
そして、
接客サービスを楽しんでください
![](https://parts.blog.livedoor.jp/img/emoji/1/ic_restrant.gif)