2012年09月17日

OKI(沖電気工業)の不適切な会計処理に関する報告書

先週の11日に、
沖電気工業(通称OKI)から、
当社海外連結子会社の不適切な会計処理に関する調査結果等について 」という報告書が公表されました。

全部で、
64枚という力作です

内部監査を担当している部署の人や、
監査役の人は、
お時間のある時に、
ご一読されることをお勧めします

当該調査結果の概要は、
沖電気工業(以降、OKI)のスペインの連結子会社で、
不適切な会計処理が発見され、
調査した結果、
平成19年3月期から、
平成25年3月期第1四半期までの6年3か月間の累計で、
売上高が、
75億円の損失、
営業利益が216億円の損失、
当期純利益が308億円の損失、
純資産が244億円の減少になることが判明したそうです

なんでこんなことになったかというと、
このスペインの子会社の社長が不正の首謀者で、
売上債権が回収不能であることや、
債務の未計上が判明したとのことです。

この報告書によると、
不適切な会計処理は、
主に以下の3つの内容から構成されているようです

業績目標を達成するために、
販売会社に押し込み販売をして、
債権回収できなくなり、
不良債権となってしまった。

この不良債権を隠ぺいするために、
売上を取り消して、
再度、
新しい日付で請求書を発行し、
債権回収が長期化していることを隠ぺいしたそうです

さらに、
架空売上も計上

それだけでなく、
これらの売掛金をファクタリングで資金化して、
それを販売会社に提供して、
このスペインの子会社に入金させて、
売掛金の入金があったように偽装したそうです。

このスペインの子会社主導で、
ある会社を仲介して、
テレビの製造と販売をしていました。

ところが、
テレビ販売が、
価格競争の激化により、
このテレビの製造と販売を担当していた会社の資金繰りが悪化し、
その結果、
このスペインの子会社が、
テレビの製造と販売を担当していた会社を救済することになってしまったようです

具体的には、
テレビの製造と販売を担当していた会社に対する売掛金を隠ぺいし、
さらに、
仕入債務については、
連帯保証をしていたにもかかわらず、
その債務を計上しなかったということのようです

債権回収の長期化した売上債権をファクタリングして、
資金を調達して、
一方で、
この売掛金を受取手形で回収して、
そして、
金融機関に割引を依頼して、
換金することにより、
同一の売掛金から二重で資金調達したそうです。

これは、
すごいですね

こんなこと、
出来るんですね

なお、
これらの不正の背景としては、
以下だと分析しています。

(1)
高い業績目標を達成し、
この子会社の社長自身の地位を向上させるとともに、
業績に連動した自分自身の高い報酬を得る

(2)
この子会社及び子会社の社長に対する内部統制や内部監査の不備

なお、
OKIの会計監査人である新日本有限責任監査法人に対する責任追及はなく、
新日本有限責任監査法人とこの子会社の監査を担当したE&Y Spainの会計監査の適切性の評価は、
結論表明は差し控えるとなっています。

そして、
OKIでは、
調査により、
会計などへの影響が解明したとして、
14日に平成25年3月期第1四半期決算短信を公表しています。 

この決算短信では、
過去の不適切な会計処理をすべて反映させた結果、
自己資本比率が、
10.8%になっています

また、
株式会社格付投資情報センターは、
OKI社の発行体格付けを、
11日に、
BB+からBB-に引き下げました。

ちなみに、
株式会社投資格付投資情報センターの「格付符号と定義」によると、
BBは、
「信用力は当面問題ないが、
将来環境が変化する場合、
十分注意すべき要素がある。」です
 
もっとも、
本業は悪くはないようで、
平成25年3月期の業績予想では、
 売上高営業利益率は、
4.1%と高くはないですが、
営業利益は、
185億円の黒字です

なお、
東京証券取引所において、
OKI社は、
平成24年8月8日から監理銘柄でしたが、
平成24年9月15日から監理銘柄が解除されて、
売買ができるようです。

さて、
同社の株価と業績は、
今後、
どうなるのでしょうか



  

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2012年09月13日

スリランカ視察旅行郊外編

引き続き、
8月25日(土)から8月27日(月)まで滞在したスリランカの記録です。

今回のスリランカ視察旅行は、
当事務所のお客様が、
スリランカでの事業を検討していて、
その視察ということで同行しました。

今回のブログは、
8月26日(日)と27日(月)に訪問・滞在したコロンボの郊外の話です。

26日(日)は、
コロンボ市内を視察して、
それから、
車で、
5時間ぐらい移動し、
コロンボ郊外のホテルに移動し、
宿泊。

ホテルは、
「HERITANCE」

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リゾート地にあるホテルです。

ロケーションは、
日本だと、
東京に対する伊豆かな。。。

ホテルは、
海沿いです。


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気持ちの良い素敵なプールでした


海は、
荒くて、
海水浴はできません。

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1泊で、
2万円弱のホテルなので、
宿泊客は、
ヨーロッパ、中東、インドといった外国人と、
スリランカの富裕層です。

26日(日)と、
27日(月)は、
このスリランカ郊外のリゾート地で、
視察

詳細は、
内緒です
 
さて、
スリランカは、
経済発展中といっても、
自然は、
豊か

ホテルのプールには、
リスやトカゲが登場します。

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27日(月)の夕方にホテルを出発し、
日本へ帰国するために、
空港に向けて出発

空港まで、
高速道路を利用して、
2時間で到着という話でしたが、
高速道路を下りた後に、
激しい渋滞に巻き込まれ、
結局、
3時間30分を要しました

最終的には、
「飛行機に間に合うのかな」と、
ちょっとドキドキしました。。。

道路網が未整備なのに、
車が急速に増えているということだと思います。

無事に、
空港に到着して、
チェックイン

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なお、
スリランカは、
2009年5月まで、
シンハラ人とタミル人が、
内戦をしていました(Wiki)

そのために、
現在でも、
コロンボ市内や空港には、
ライフル銃を携行した軍人の姿が目立ちます

空港では、
荷物を預けて、
飛行機に乗るまで、
X線による検査が、
3回もありました

複雑な国内の状況が、
少しだけわかるとともに、
平和が、
経済の繁栄に貢献していることを実感しました


  
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2012年09月10日

スリランカ視察旅行市内編

遅くなりましたが、
8月25日(土)から8月27日(月)まで、
視察旅行で滞在したスリランカの記録です。

今回の視察旅行は、
当事務所のお客様が、
スリランカでの事業を検討していて、
そのお客様の社長さんに、
「金井さん、
スリランカでの事業展開をどう思いますか」と質問されました。

そこで、
先入観と直感で、
「実施しないようが良い」と回答したら、
 「一緒に現場を見ましょう」と、
お客様の社長さんに誘われたので、
同行しました

今回のブログは、
25日(土)と26日(日)の市内編です。 


日本から、
スリランカまでは約9時間。


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したがって、
25日(土)は、
スリランカに到着したのは夜で、
ホテルにチェックインをして終了です

スリランカは、
経済的に発展をしていないから、
良いホテルはないだろうと思っていましたが、
認識が甘かったです。

百聞は一見に如かず

「Cinnamon」というコロンボ市内のホテルに宿泊。

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ホテルの部屋です。
とってもおしゃれ

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もちろん、
お湯はきちんと出るし、
停電もありません

26日(日)の朝に、
撮った「Cinnamon」ホテルの外観です。

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とてもおしゃれで、
素敵なホテルです

スリランカは、
日本と比較すると、
経済は、
発展途上ですが、
スリランカは、 
リゾート地として注目されています。

ホテルには、
外国人では、
インド人・中東の人・ヨーロッパの人が、
目立っていました

それから、
経済的な発展を背景として、
スリランカ人の富裕層がいて、
そのスリランカの人たちも、
こんな雰囲気の良いホテルを利用していました

ちなみに、
シャングリラホテルも、
2015年の開業を目指して、
建設中でした。

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コロンボ市内は、
高い建物は、
少数しかなくて、
これから、
さらに発展するという状態です。

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市内の道路は、
片側2車線の道路が中心。

人々は、
バスと、
3輪自動車のタクシーを利用して、
移動しています。

スリランカは、
日本と同じ右側通行なので、
日本で走っている自動車を、
輸入して使用しています

したがって、
車の90%は、
日本車です

なお、
関税が200%ということなので、
日本で、
200万円の車が、
スリランカでは、
600万円するということになります

でも、
国自体が発展を続けているので、
車の数は多いし、
古い車より、
新しい車が多いです。

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運転マナーは、
インドほど強烈ではないですが、
発展途上の国なので、
車の運転に「クラクション」は、
必須です

また、
渋滞は、
北京ほどではないですが、
平日のコロンボ市内の渋滞は、
道路が未整備なのに、
車の数が多くて、
渋滞の激しさは、
強烈でした

さて、
次のブログは、
スリランカ視察旅行郊外編です。



  
Posted by cpiblog01033 at 22:24Comments(0)TrackBack(0)