2007年06月14日

計算書類の承認が不要になった株主総会にまだ慣れません

これから、3月決算会社の株主総会がいろいろな会社で行われると思う。
本日は、某社の株主総会に出席。

会社法では、決算書のことを計算書類という用語で定義している。

会社法では、商法の時と同様に、
原則として、
株主総会で計算書類の承認を必要としている。
(会社法第438条第2項)

しかし、例外として、
監査法人の会計監査を受けたり、取締役会の承認を受けたりなど、
いくつかの条件を満たせば、
株主総会では、計算書類の承認は不要で、
報告だけで良いことになった。
(会社法第439条 )

したがって、株主総会の招集通知では、
まず、報告事項として、事業報告と計算書類の報告があり、
次に、決議事項として、
剰余金の処分や取締役の選任など、
株主の皆さんに「異議なし!」と、発声していただく場が続くことになる

ただ、私は、昔の商法スタイルの株主総会での、
一瞬のスリルがちょっと好きだった。

具体的には、
事業報告の後に、
「では、これから貸借対照表、損益計算書、利益の処分または損失に関する議案の採決に入ります。異議はないでしょうか?」
「異議なし!」
「異議なし!」
という、ちょっとした緊張感(まさか、異議ありなどというドンデン返しは、ないよな。大丈夫だよな。)を含んだ一瞬が、ちょっと好きだった。

その緊張感と比較すると、
会社法スタイルだと、
監査法人に適正意見をもらった段階で、計算書類の問題はOKなので、
株主総会での報告は、平穏無事で、微妙な緊張感はない

そんなわけで、本日の株主総会も、
さらりと計算書類の報告は終了し、
あの微妙な緊張感は、今日は味わえなかったなぁと、
ちょっと拍子抜けと、寂しさを感じました

なお、この某社の株主総会は、
決議事項の全部が承認され、30分ほどで無事終了。
関係者の皆さん、お疲れ様でした

来年も株主の皆さんに良い報告ができるように、頑張りましょう



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