またまた、ソフト会社の粉飾決算疑惑が表面化した(読売新聞)。
読売新聞の報道によると、手口は、単純かつ古典的。
カラオケリモコンの受託開発を請け負ったが、
納期までに完成しなかったので、納品ができない。
これでは、売上計上ができないということで、
虚偽の検収書を発行してもらう。
つまり、売上計上をしても、
検収書があれば、
監査法人の監査を受けても問題とはならなかったのだろう。
一方で、納期遅れによる違約金を請求されたが、
他の費用に含めて、経理処理をしたようだ。
つまり、報道だけから判断すると、
請求書には、「違約金」と明記されていたと推測できる。
もし、監査法人が請求書を1枚1枚丹念に見ていれば、
その時に発見できたかもしれないが、
今の監査は、サンプルベースでしか、
請求書を見ないから、発見できなくても、
監査法人は責任を問われることはないと推測される。
さて、この粉飾決算疑惑の会社は、「株式会社アスキーソリューションズ」。
決算短信を見ると、
平成19年3月期は、
営業利益から赤字で、
営業活動によるキャッシュ・フローが赤字。
そんなわけで、株価は、順調に右肩下がり(Yahoo)。
粉飾決算疑惑の傷が、会社の体力をどんどん奪います。
ちなみに、平成20年1月7日に監査法人の交代が発表された。
辞任したのは、霞が関監査法人。
就任したのは、プライム監査法人。
プライム監査法人って、
業界内では無名ですが、
監査人を引き受けるには、リスクが高すぎないかなぁと、人ごとながら思います。