2008年01月29日

ソフトウェア会社の粉飾決算疑惑

またまた、ソフト会社の粉飾決算疑惑が表面化した(読売新聞)。

読売新聞の報道によると、手口は、単純かつ古典的

カラオケリモコンの受託開発を請け負ったが、
納期までに完成しなかったので、納品ができない

これでは、売上計上ができないということで、
虚偽の検収書を発行してもらう

つまり、売上計上をしても、
検収書があれば、
監査法人の監査を受けても問題とはならなかったのだろう。

一方で、納期遅れによる違約金を請求されたが、
他の費用に含めて、経理処理をしたようだ。

つまり、報道だけから判断すると、
請求書には、「違約金」と明記されていたと推測できる。

もし、監査法人が請求書を1枚1枚丹念に見ていれば、
その時に発見できたかもしれないが、
今の監査は、サンプルベースでしか、
請求書を見ないから、発見できなくても、
監査法人は責任を問われることはないと推測される。

さて、この粉飾決算疑惑の会社は、「株式会社アスキーソリューションズ」。

決算短信を見ると、
平成19年3月期は、
営業利益から赤字で、
営業活動によるキャッシュ・フローが赤字。

そんなわけで、株価は、順調に右肩下がり(Yahoo)。

粉飾決算疑惑の傷が、会社の体力をどんどん奪います

ちなみに、平成20年1月7日に監査法人の交代が発表された
辞任したのは、霞が関監査法人。
就任したのは、プライム監査法人。

プライム監査法人って、
業界内では無名ですが、
監査人を引き受けるには、リスクが高すぎないかなぁと、人ごとながら思います。




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