2008年04月18日

粉飾決算に関して監査法人トーマツに損害賠償命令

昼間は外出、夜は事務所という勤務パターンが続く。

事務所での仕事の休憩は、ネットサーフィン。
そこで見つけたニュース。

監査法人トーマツに損害賠償命令(朝日新聞)

この記事によると、
2001年にナナボシという会社が経営破綻。
粉飾決算が発覚したそうです。

そこで、
この案件の管財人の弁護士さんが、
監査法人トーマツのことを、
「粉飾を見抜けなくて、会社に損害を与えた」として、
約10億2000万円の損害賠償責任を求めて、大阪地裁に提訴。

そしたら、
大阪地裁の裁判長は、
2001年3月期決算の監査の時点で、
架空の公共工事の売上計上を、
監査法人トーマツは、わかったはずだと断定。

したがって、この2001年3月期に関して行われた株主配当は、
違法に配当されたということで、
この配当金約8500万円が会社の損害と認定。

ただし、過失の大半は会社側にあったことを考慮して、
約1715万円を支払うよう監査法人トーマツに命じたそうだ。

厳しい判決ですね

本屋に行くと、
「粉飾決算の発見方法」などという本が売っている。

しかし、個人的には、会社が破綻する前に、
粉飾決算を発見することは難しいと思っている。

なぜなら、会社側も粉飾決算がばれないように、
必死で関係する書類の偽造をするからだ

では、なぜ今回は、損害賠償責任が命じられたのか?

実は、この案件は、すでに金融庁では、
監査法人トーマツと関係した公認会計士を、
平成18年3月に懲戒処分している。

監査法人及び公認会計士の懲戒処分について(金融庁)

この時には、株式会社エムティーシーアイ、株式会社ナナボシ及び株式会社サワコー・コーポレーションが作成した各財務書類について、
証券取引法に基づく監査証明を行った監査法人トーマツ及び同監査法人の関与社員であった公認会計士に対して、懲戒処分が行われた。

監査法人トーマツとしては、屈辱の処分だっただろう

ちなみに、
監査法人トーマツに監査上のどんな落ち度があったかは、
上記の金融庁から発表された懲戒処分に概要が添付されている。

・MTCI事案の概要

・ナナボシ事案の概要

・サワコー事案の概要

これらを読んでみると、
確かに、「それをやらなかったのは、やばいんじゃないの」という内容だが、
時間的余裕のない毎日の監査手続きの中で、
すべての手続きを完璧に行うことも難しいのも事実。

今回の金融庁と裁判所の判断は、
プロの公認会計士として、
厳しく受け止める必要があると思います。

しかし、公認会計士という職業も、
産婦人科医師ほどではないですが、
業務を実行する上でのリスクがある職業といえるでしょう

他人の振り見て、我が振り直せ。
気をつけよ〜




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