2009年01月24日

グーグルが減益だと報道されたので、決算書を見てみる

今週もいろいろと忙しく、
ネタ集めはしたのですが、
完成していません

本日仕上げたネタがこれです。

グーグル。

とうとう、グーグルも減益だそうです(日本経済新聞)。

記事を読んでみると、
本業は問題なさそうだけど、
投資先の米ネット大手AOLの評価減が巨額で、
上場来初の減益となったそうだ。

では、
現物を見て事実を確認してみましょう。

現物のニュースリリースは、
これ

冒頭には、
CEOのコメントがあります。

意訳すると、
こんな感じでしょうか?

「この四半期は、
困難な経済状況だったけどさ、
俺たちは、
売上を伸ばして、
コストは抑えて、
すっげーがんばったよ

世界経済の下落傾向がいつまで続くのか、
わかんないけど、
俺たちが重視しているのは、
長期的な観点

これまでと同様に、
コアビジネスの検索と広告に投資するぜ

もちろん、
戦略的な成長分野であるパソコン、携帯、企業関係にも投資するよ

さて、
このニュースリリースに掲載されている数字を見てみましょう。

決算日は、12月31日。
第4四半期(2008年10月から12月)の情報もありますが、
未監査の年間(2008年1月から2008年12月)の数字もあるので、
年間の数字を見てみます。

売上は、
約2179万ドル。

1ドル=90円で換算すると、
約1兆9611億円。

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参考:
この売上高に近い日本の会社が、
日本で最大の広告会社である株式会社電通

電通の平成20年3月期の決算短信を見ると、
売上高約2兆57億円。

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2007年と比較すると、
売上高は、
31.3%の増加。

ものすごい成長率です

売上高営業利益率も、
素晴らしい。

30.4%
効率良く儲けています

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参考:
電通の平成20年3月期の決算短信を見ると、
売上高営業利益率は、
2.7%

業種的には、
同じ広告業だけど、
ビジネスモデルが違うので、
比較にならないですね

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なお、
2007年の売上高営業利益率は、
30.6%。

企業規模は拡大していますが、
効率性の良さを維持しているのが、
素晴らしいです

ところが、
2008年は株の評価損を計上。
これが、
約109万ドル。
つまり、約980億円。

これが原因で、
第4四半期では、
税引き後の当期純利益が、
2007年の第4四半期と比較して、
減益になったというのが、
今回のマスコミ報道

しかし、
年間でみると、
税引き後の当期純利益は、
増益を確保しています

さて、
これだけ素晴らしい実績を出していても、
市場が求める成長スピードからは、
減速傾向らしい。

しかし、
個人的には、
まだまだイケてる会社だと思います

なんといっても、
会社設立は、
1998年。
(会社の沿革は、
こちらです。)

設立10年で、
売上高がほぼ電通と同じ2兆円の会社になったんだから、
すごいですよね。

短期的には、
いろいろな問題が発生するでしょうが、
まだまだ成長を続け、
世界レベルで社会を変えていく会社だと思います

なお、
グーグルの企業方針と彼らが正しいと信じている10個の方針が、
ここで読めますので、
週末の英語学習の材料として利用してみてください



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