「ゴールデンベア」ブランドで有名な、
東京証券取引所2部上場企業の小杉産業が16日に倒産。
しかも、
民事再生ではなく、
破産手続きだそうだ。
つまり、
存続することにまったくの存在意義がないので、
破産を選択したということになる。
何十年か前に、
アーノルドパーマーの傘マークや、
このゴールデンベアのワンポイントがついたシャツが、
おじさん世代には、
すごく流行していた。
そんな風景をなんとなく覚えている身にとっては、
破産手続きの申請というのは、
企業の命は永遠ではないことを思い知らせてくれる。
さて、
小杉産業のホームページを見てみましょう。
これが、
破産手続き開始決定のお知らせ。
これを見ると、
平成14年1月期から7期連続で経常利益が赤字だったそうだ。
よくここまで頑張ったともいえます。
これだけ頑張れば、
周囲や関係者の人も、
倒産してしまって安心しているかもしれません。
まずは、
平成20年1月期決算を見てみましょう。
減収減益。
営業利益より下がすべて赤字。
自己資本比率は、
17.2%なので、
まだ危険水準というレベルではないが、
営業活動によるキャッシュ・フローは、
当然に赤字。
これだけひどい数字なのに、
平成21年1月期には、
増収増益で、
黒字確保という業績予想を発表する会社の度胸に驚かされる。
もっとも、
平成20年9月に発表した第2四半期の決算短信を見てみると、
平成21年1月期の業績予想は、
増収減益で、
営業利益以下は、赤字という業績予想に変更している。
まあ、妥当でしょう。
初めから、
正直に数字を作れば良いのに。
こんな内容の決算なので、
決算短信には、
「継続企業の前提に重要な疑義を抱かせる事象または状況」は、
必須の記載内容。
倒産するべくしてしたような会社ですが、
もし、
クローゼットに、
ゴールデンベアのワンポイントがあるシャツなんかを持っているとしたら、
絶版ということで、
人気が出るのでしょうか
さて、
2008年は、
上場企業の倒産数が38社だったが、
今年は、すでに8社目。
ハイペースです。
まだまだ先の見えない景気の状況が続きそうです。
気持ちを一層引き締めて、
企業経営を行うことが必要です。