会計事務所を経営していると、
当事務所のお客様以外にも、
いろいろな社長さんとお会いし、
話を聞く機会がある。
最近、
同じような話を何度か聞き、
大変に衝撃を受け、
危機感をもったので紹介します。
話を聞いた社長さんたちの会社は、
企業規模としては、
比較的小規模な会社です。
最近は、
他社との競争が激しく、
受注ができても、
わずかな利幅しか確保できない。
また、
仕入先や外注先は、
債権管理や与信がどんどん厳しくなっていて、
相手先によっては、
現金での支払いを要求される。
つまり、
会社の経営としては、
1・儲からない
2・資金繰りが厳しい
という、
最悪の状態になる。
このような状況で、
倒産を回避するために、
まずは、
資金の確保が必要である。
そこで、
セーフティーネット保証制度を利用して、
金融機関から融資を受ける。
これで、
事業と資金が安定すれば良いが、
発注が取り消されたり、
突然の出費があったりすると、
再度の資金不足になる。
ただし、
目の前には、
仕入れ代金や給料の支払い期日が迫っている。
そうすると、
クレジットカードのローンから借りてしまう。
借りれる金額は、
1枚のクレジットカードで50万円ぐらいであるが、
小規模事業者の支払いには、
十分な金額である。
また、
支払金額に不足するようであれば、
複数のクレジットカードを利用すれば、
直前に迫った支払いができるのである。
ところが、
このクレジットカードのローンの利率が高い。
多くの場合が、
18%である。
返済期日になると、
返済をするのであるが、
多くの場合は、
「利息」を支払っているのであって、
「借入元本」は、
減らない。
結果的に、
クレジットカードの返済は長期化し、
将来の資金繰りは、
どんどん苦しくなっていくのである。
何を言いたいのかというと、
目の前の倒産を回避するために、
クレジットカードのローンを利用することは極力避けようということです。
「そんなことは、わかってるよ」
では、
どうすれば良いか?
事業縮小が有効な方法です。
現在の事業規模を保とうとするから、
運転資金が苦しくなります。
したがって、
事業規模の縮小が有効な解決策です。
具体的には、
1・儲からない商材の取り扱いをやめる
2・儲からないお客様との取引をやめる
3・従業員やオフィスなどのリストラをする
となります。
「わかっているけど、
実際には、
できないんですよ。。。。。」
そんな経営者の人は、
冷静に考えてください。
金利を18%も支払って、
もうかる商売は、
この世の中には、
「皆無」に近いと思います。
つまり、
カードローンを借りて、
返済しながら商売を続けることは、
徐々に倒産という「死」に向かって、
進んでいる状態と言えるでしょう。
「本日以降は、
絶対にカードローンを利用しない」と決意をして、
事業規模の縮小に着手をしないと、
会社の倒産と、
社長さん家族の自己破産という、
悲惨な2重奏が発生してしまいます。
カードローンを利用している社長さんたちは、
1日でも早く、
強い気持ちを持って、
「もう、
カードローンは、
利用しない」
を実行するために、
事業規模の縮小に着手してください。
そうしないと、
多くの人が不幸になります。