2009年06月02日

業界NO1企業

月曜日と火曜日は、
武田薬品工業株式会社で、
新入社員を対象とした研修のセミナーの仕事です。

全新入社員を対象ではなく、
ある一部の部署が対象なので、
受講生は、
10名弱。

受講内容は、
月曜日は決算書、
火曜日は経営分析という、
私の得意パターンです

新入社員は、
全員薬学部卒なので、
この2日間で聞くような内容は、
はじめて聞く内容です。

しかし、
かえって理系出身者のほうが理解が早いかもしれません。

18時前に無事終了。

みなさん、
2日間熱心に聞いていただき、
ありがとうございました

現場に配属されたら、
ぜひ、
実務に活用してください

さて、
武田薬品工業さんは、
日本で製薬業界NO1企業。

平成21年3月期決算短信を見てみましょう。

売上高営業利益率は、
19.9%。

日本企業の平均が2%ぐらいと考えると、
非常に収益性が良いが、
平成20年3月期が30.8%だったことを考えると、
楽観はできない。

自己資本比率が72.9%と高いのは、
長期間にわたって、
リスクのある研究開発をしないといけない製薬業界では、
各社共通事項。

明日、
倒産するかもしれないという状況では、
落ち着いて、
リスクのある研究開発をやってられません

問題となりそうなのは、
増収減益であること。

売上高増加率は、
11.9%の増加だが、
営業利益増加率は、
27.6%の減少。

当期純利益は、
34.1%の減少である。

キャッシュ・フローの状況を見ると、
営業活動によるキャッシュ・フローの金額を上回る金額を、
投資活動によるキャッシュ・フローに使用している。

ミレニアム社という会社を8335億円()で買収したようである

そんなこともあり、
平成22年3月期は、
減収増益の業績予想を発表している。

業績予想通りの数字が達成できれば、
売上高営業利益率は、
26.3%まで回復する

業界NO1企業ですが、
タフな挑戦をしています。

今回の研修中にも、
業界NO1企業としての、
厳しさと、
紳士的社風の両方を感じました




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