2009年09月17日

Jリーグのチームは、儲かっているか?倒産の危険性があるか?

久しぶりの決算書ネタです。

Jリーグのチームの決算書の概要が発表されました。

概要説明は、このページを見てください。
チームごとの数字は、このページを見てください。

分析してみました

なお、
分析は、
J1チームに限定させていただきます。

1・規模
営業収入(広告収入+入場料収入+その他)が、
一番多いのは、
浦和。
7,091百万円。

逆に一番少ないのは、
札幌。
1,618百万円。

5倍弱ぐらいあります

ビジネスだと事業領域や商品戦略を変えることにより、
規模の大きい相手と直接戦うことを避けることができますが、
同じルールで戦うスポーツでは、
規模の違いは、
運営費の違いに直結するので、
営業収入が少ないチームは、
不利でしょう。

2・儲かっているか
本業の儲けを示す営業利益が赤字のチームは、
以下のとおりです。

札幌・柏・F東京・新潟・磐田・京都・神戸
18チーム中7チームが営業損失。

税引き後の儲けを示す当期純利益が赤字のチームは、
以下のとおりです。

札幌・大宮・千葉・柏・F東京・新潟・磐田・神戸
18チーム中8チームが当期純損失。

結論としては、
儲けるのは厳しい業界のようです

もっとも、
半分のチームは儲かっているもうかっているというのは、
健全なのかもしれません。

なお、
営業利益でも当期純利益でも、
一番赤字の金額が大きいのが神戸。

神戸のメインスポンサーは、
楽天。

三木谷さんは、
怒っていないのかな

3・効率的に儲けているか

さて、
ここで問題です。

売上高営業利益率が一番良いのは、
どのチームだと思いますか?

千葉11.0%
G大阪6.0%
鹿島2.8%
名古屋2.5%
川崎F2.1%
柏1.7%

浦和0.0%
大宮0.0%
東京V0.0%
横浜FM0.0%
清水0.0%

京都-0.0%
大分-0.0%

F東京-3.8%
新潟-5.0%
磐田-8.0%
札幌-9.4%
神戸-23.2%

本当に、
儲からない業界ですね

人気があり、
営業収入が一番大きい浦和が、
全く儲かっていないなんて知りませんでした

4・倒産の危険性はないか

自己資本比率を計算してみましょう。

鹿島73.5%
名古屋66.0%
F東京53.3%
川崎F48.8%
千葉43.3%
清水39.7%
浦和26.8%
新潟20.7%
京都17.2%
G大阪10.7%

磐田9.1%
札幌5.4%
大宮1.0%
東京V0.0%

横浜FM-6.0%
柏-29.4%
神戸-31.2%
大分-74.オ%

まず、
自己資本比率がマイナス値ということは、
債務超過

会社だと、
倒産危険性大です。

日産がメインスポンサーの横浜FMが債務超過だとは知りませんでした。
要リストラですね。
もちろん、
楽天がメインスポンサーの神戸も同じです。

柏と大分は、
J2へ降格する危機にありますが、
降格してしまうと、
チームの財政状態が悪いので、
選手補強はできないでしょうから、
再浮上は厳しそうです。

自己資本比率が、
10%以下のチームも、
儲かっていないチームばかりなので、
将来的には、
債務超過になる危険性があります

5・最後に
最終的な儲けである当期純利益が、
ほとんど0円というチームがあります。
清水2百万円
大分2百万円
東京V1百万円
京都1百万円
横浜FM0百万円

私には、
メインスポンサーに怒られるので、
「なんとか、いろいろやって」黒字決算にしたというように見えてしまいます。

本当に黒字なのでしょうか

黒字というよりも、
赤字と同じと考えたほうが良いと思います



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