今晩の23時からワールドカップで日本がカメルーンと対戦します。
本田は、
点を取れるのでしょうか。
今回のワールドカップは、
日本チームは期待されてないですが、
奇跡が起きることを期待して、
応援したいと思います。
さて、
先週の11日(金)に既に報道されていますが、
キリングループのメルシャンで、
不正取引が発覚しました(日本経済新聞)。
会社が発表した資料は、
ここで見ることができます。
これを読むと、
不正取引の問題が発生したのは、
問題が起きたのは、
水産飼料事業部で、
複数の会計期間で、
合計65億円、
実態よりも、
利益が上積みされているようです。
2枚目の「2」には、
不正取引の手法が記載されていて、
3ページには、
図が表示されています。
メルシャンを含んだ3社で、
架空売上を計上し、
ばれないように
代金の支払いもしっかり行うように、
連携ができています。
さらに、
今回、
一生懸命がんばったなと思えるのは、
在庫の数量検査である実地棚卸でも、
不正取引がばれないように、
偽の在庫を用意していたことです。
利益の上乗せをしないといけないという熱意?(危機感)を感じます。
それから、
単純にびっくりするのが、
今回、
不正取引が起こったのは、
メルシャンの「水産飼料事業部」だということです。
メルシャンは、
ワインの販売だけをしているのかと思ったら、
ワイン以外の事業もしているんですね。
そこで、
メルシャンの平成21年12月期の決算短信を見てみましょう。
キリングループの会社なので、
キリンと同じ12月決算です。
まず、
ここで注目するのは、
利益率の低さです。
売上高営業利益率は、
0.7%です。
さて、
29ページと30ページに事業別の売上高と営業利益が表示されています。
29ページが、
平成20年12月期、
30ページが、
平成21年12月期です。
メルシャンには、
酒類、医薬・化学品、飼料、その他の4事業部門があります。
2会計年度ともに、
売上高は、
酒類>飼料>医薬・化学品>その他です。
しかし、
営業利益では、
平成20年12月期は、
医薬・化学品>飼料>酒類(赤字)>その他(赤字)です。
平成21年12月期の営業利益は、
医薬・化学品>酒類>飼料(赤字)>その他(赤字)です。
各部門間で、
激しい戦いが起きていることが想像できます。
上手に運営すると、
事業部門間での、
競争が期待できます。
しかし、
運営を間違えると、
不毛な社内政治が激しくなり、
今回のような不正な取引が発生する危険性が生じます。
さて、
今回の不正はなぜ発覚したのかというと、
こちらの公表された資料を見ると、
相手先からの請求書が送付されたので、
実際に取引があったのかどうかを調べたそうです。
通常の経理業務では、
このような調査をしないと思うので、
もしかしたら、
内部告発があったので、
会社内で調べたのかもしれません。
このような会計上の不正が生じると、
メルシャンの会計監査人である監査法人トーマツの責任も問われることになります。
大丈夫でしょうか?