2010年10月24日

コストコ川崎店へ初めて行き、決算書を見ました

コストコというお店、
知っていますか?

倉庫を店舗にしたお店です。

昨年にカリフォルニアに行ったときに、
現地のお店に行って、
お店の大きさと、
取り扱っている商品数の多さなどにびっくりした記憶があります

日本のコストコ社のホームページを見ると、
コストコ社は、
1976年に、
カルフォルニア州で、
開業し、
合併をして、
現在、
世界で、
206店あるそうです。

日本では、
1999年に、
福岡県糟屋郡に出店して、
現在9店あるそうです。

首都圏では、
町田、
川崎、
幕張、
横浜にお店がありますが、
今回は、
都心から一番近い川崎店に行ってみました

まず、
行くと、
店というか倉庫の大きさに圧倒されます。

駐車場は、
何台駐車できるのか分からないぐらい広いです。

また、
お店の所在地は川崎ですが、
東京都内から多摩川を渡ってすぐだし、
横浜は同じ神奈川県なので、
駐車場の車のナンバーを見ると、
地元「川崎」のほか、
「品川」、
「練馬」、
「横浜」となっていて、
広範囲からお客さんが来ていることがわかります。

店内を利用するためには、
個人だと4,200円(税込)の年会費を払って、
会員になる必要があります。

月350円(税込)と考えれば、
妥当な値段しょう

店内に入ると、
広い

そして、
商品の数が多く、
パッケージがデカイ

店内の、
どこに何があるかという案内はないので、
欲しい商品を探すためには、
アメリカンサイズの大きなショッピングカートを押して、
店内をぐるぐる歩いて、
欲しい商品を探すしかありません

店内をぐるぐると歩いていると、
魅力的な商品を見つけてしまい、
当初の予定にはなかったけど、
購入してしまう効果があります

いろいろと歩いているうちに、
このお店は、
基本的には、
アメリカの運営方法をそのまま踏襲していて、
日本に合わせるということをしていないということが判明しました。

まず、
お客が車で来ることを想定し、
逆に言うと、
自転車で来ることを想定していないし、
期待もしていません。

そのために、
商品パッケージが大きい。

また、
ショッピングカートも大型のサイズしかありません。

ホームページの「よくあるご質問」には、
「どうして小さいカート/カゴがないのか」という質問があり、
以下のような回答となっています。

「コストコの商品はアメリカンサイズの大容量の輸入商品や、
業務用のパッケージです。
また、
会員様が大量にお買物をされるケースが多いために小さいカートやカゴのご用意はございません。」

小さいカートやカゴが欲しいという要求があったから、
「良くあるご質問」にも、
顧客の声として掲載していると思うのですが、
「おれたちの方針は、
これだ」みたいなノリで、
自分たちの方針を貫き、
結果として、
コストダウンを実現しています。

そのほか、
レジの代金支払いの方法、
出口でのレシートチェックだけでなく、
社員の顧客への接し方や服装・髪型の自由さなど、
アメリカンな感じで、
コストコ方式で首尾一貫しています。

びっくりしたのはトイレ

便器は、
TOTO」でも、
INAX」でもなく、
American Standard」で、
その便器の設置方法や、
トイレのドアの設置方式も、
足下が良く見えるアメリカ方式。

アメリカに行ったことがない人には、
私の文章力では、
何のことかわからないと思いますが、
アメリカの映画なんかに出てくるようなトイレで、
日本のメーカーの便器を使っていないということです。

徹底して、
コストコ方式を貫いています

なお、
商品は、
安い

しかし、
「少量で、
生産者の顔が見える安全・安心な商品が欲しい人は、
コストコに来るな」という商品構成なので、
消費者も、
コストコとそれ以外のお店を上手に組み合わせて、
利用しているのではと、
推測されます

さて、
ここからが本番。

コストコの決算書を見てみましょう。

ここがアメリカのコストコのホームページですが、
一番下に小さく、
「Invester Relations」があるので、
クリックすると、
投資家向け情報を提供するページになります。

決算月は、
8月で、
Annual Reportは、
12月に発行なので、
現在は、
2009年8月決算版しか見れないので、
2010年8月決算の速報版を見てみましょう。

売上高は約779億ドルで、
営業利益は約20億ドル。

つまり、
売上高営業利益率は、
2.7%なので、
低いです。

安く売っていて、
利益を顧客に還元しているというのは、
嘘ではないようです

ちなみに、
コストコ社の売上高約779億ドルを1ドル=81円で換算すると、
約6兆3909億円。

日本の小売業の売上高と売上高営業利益率と比較してみましょう。

株式会社セブン&アイ・ホールディングスの2010年2月期の売上高が約5兆1112億円で、売上高営業利益率が4.4%。

イオン株式会社の2010年2月期の売上高が約5兆543億円で、売上高営業利益率が2.6%。

株式会社ダイエーの2010年2月期の売上高が約9768億円で、営業利益が約11億円の赤字となっています

日本のセブン&アイ・ホールディング社の善戦が目立ちます

なお、
日本の上場企業で、
小売業の売上高営業利益率の平均は、
東京証券取引所が公表している決算短信集計結果では、
3.56%となっています

さて、
話をコストコ社にもどすと、
2010年8月期を、
2009年8月期と比較すると、
売上高は約9.1%増加、
営業利益は約16.9%増加しているので、
着実に成長をしているし、
売上高営業利益率も、
2.5%から2.7%に少しですが、
改善されています

ちなみに、
上記の日本の小売業3社すべての売上高は、
減少しているので、
成長性に関しては、
コストコ社が良いと言うことが言えます。

また、
倒産の危険性を示す自己資本比率は45.9%と全く問題はありません

なお、
NASDAQに上場していて、
株のチャートを見ると、
7月が1株55ドル前後だったのが、
最近は上昇傾向で、
1株64ドルぐらいになっています。

株価の上昇は、
売上と利益の増加、
そして、
売上高営業利益率の改善などが貢献していると推測できます。

今後も、
コストコに行くことがあると思うので、
この会社に注目したいと思います



Posted by cpiblog01033 at 23:58│Comments(0)