2011年09月07日

「Francfranc」のお店はおしゃれだけど、会社経営は厳しいぞ!

女子であれば、
おしゃれな生活雑貨が店内にあふれている「
Francfranc」のお店に行くと、
心がうきうきすることは、
間違いないでしょう

そんな女子と一緒に「Francfranc」へデートに行くと、
「不必要なモノ、買うなよ」と瞬間的に思うのが、
男子の心理です

個人的には、
青山店と渋谷店は、
女子と一緒に行くのが危険なshopとして、
認定しています

さて、
この「Francfranc」を経営しているのが、
株式会社バルス

株式会社バルスが、
9月2日(金)にMBOを発表しました

バルスがMBOを実施へ、総額157億円(ロイター)

この記事によれば、
バルス社の社長が設立したTMコーポレーション社が、
10万7,201株(68.06%)を買いつければ、
TOBは成立だそうだ。
買付金額は157億円で、
TMコーポレーション社は、
三井住友銀行とみずほ銀行から125億円を上限に借入れを行うそうです

なお、
TMコーポレーション社の買い付ける価格は、
バルス社の過去3カ月間の終値平均値より44.2%高い100,000円というから、
悪い話ではないように思えます

なお、
この報道の情報ネタとなっているのが、
バルス社が発表したこの「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」です。

全部で19枚ありますが、
TOB価格の決定方法や妥当性など、
いろいろなことが詳細に書いてあって、
勉強になるので、
興味ある人は読んでみてください

また、
この私が書いた文章を読んで、
「MBOって、なに?」
「TOBって、なに?」
「なぜ、バルス社は、MBOをして、上場企業を止めちゃうのか」と思った人は、
バルス社が公表した「FAQ」を見ると、
分かりやすく解説しています。 

さて、
バルス社の平成23年の1月期の決算短信を見てみると、
売上高と営業利益が、
2期連続で減少

さらに、
売上高の減少金額より、
営業利益が大きく減少しているので、
売上高営業利益率が、
6.5%から、
5.9%に低下しています

日本企業としては、
平均的な売上高営業利益率です

自己資本比率は、
50.9%あるし、
営業活動によるキャッシュ・フローは、
2期ともに黒字なので、
倒産のリスクはありません

しかし、女子なら「Francfranc」のお店を見て、
魅力的に思うかもしれないですが、
投資家には、
バルス社の業績には、
魅力を感じないでしょう

さらに、
今年の6月には、
平成24年1月期の業績予想を下方修正しました

この業績予想によれば、
売上高営業利益率は、
4.0%に低下します

また、
株価を見てみると(Yaoo!ファイナンス)
この1年間は、
バルス社の株価は低下傾向です。

したがって、
会社が提示しているTOB価格の1株100,000円は、
直近の株価だけを見ると、
魅力ある価格に思えますが、
過去に高値で株式を購入した既存株主としては、
ぎりぎりで、
受け入れることができる価格であることがわかります

「Francfranc」のお店を見ていると、
こんな素敵なお店を運営している会社って、
うらやましいなと思うかもしれないですが、
会社の経営は、
大変そうです

逆に言うと、
会社の実態は、
数字を見て判断しないとわからないということになります




この記事へのトラックバックURL