2011年12月18日

戸田建設の子会社の不適切な会計処理と建設業

世間一般的には、
オリンパスの粉飾決算が注目を浴びていますが、
戸田建設
の子会社で、
不適切な会計処理があったそうです

会社が14日(水)に発表した文書はこれです

詳細は、
会社が鋭意調査中ということですが、
この不適切な会計処理をしたシプコー工業株式会社は、
平成 23 年 3 月期で、

売 上 高  3,678 百万円 
経 常 利 益17 百万円 
当期純利益5 百万円

とのことです。

売上高経常利益率は、
0.5%です

このわずかな利益を計上するために、
不適切な会計処理が行われたということは、
実態は、
赤字会社ということのようです

なお、
建設業は、
利幅が小さい商売です。

戸田建設の平成23年3月期の決算短信を見てみると、
売上高は、
4,537億円ありますが、
売上高営業利益率は、
1.3%です。

なお、
戸田建設だけが効率よく儲けていないというわけではありません。

鹿島建設は、
平成23年3月期の売上高は、
1兆3,256億円もありますが、
売上高営業利益率は、
1.3%です。

大成建設は、
平成23年3月期の売上高は、
1兆2,181億円もありますが、
売上高営業利益率は、
3.0%です。

ちなみに、
上場企業ではどうなっているかということで、
東京証券取引所が発表している平成22年度決算短信集計を見てみると、
全産業の平均が、
5.44%、
建設業の平均が、
3.39%
です

このように見てみると、
効率よく儲けることは、
簡単ではないことがわかります

なお、
戸田建設の株価(YAHOO!ファイナンス)は、
この不適切な会計処理を発表した翌日の15日は、
10円ぐらい株価が下がりましたが、
16日には、
株価は戻っています

大きな問題にはなりそうにないというのが、
証券市場の予想のようです





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