2012年02月22日

ヤンマーの所得隠しの報道と円高と国内雇用

ネットのニュースを見ていたら、
読売新聞のサイトに、
以下の報道を発見しました

ヤンマー、1億2,000万円の所得隠し指摘(読売新聞)

この報道によると、
農機メーカー大手のヤンマー社が、
大阪国税局の税務調査を受け、
海外子会社との取引を巡り、
2011年3月期までの3会計期間で、
約1億2,000万円の所得の漏れを指摘され、
追加で約5,000万円の税金を支払ったそうです

さらに、
ヤンマー社は、
重加算税を課されたということなので、
仮装や隠ぺいの事実があり、
大阪国税局は、
悪質と判断したようです

ここまで読むと、
「ヤンマー社は、
税金を正しく支払わないで、
ダメじゃないか!」
なんて、
思う人がいると思います

しかし、
この報道をさらに読むと、
大阪国税局は、
正しいことをしているのかもしれないが、
日本全体の経済や雇用を考えると、
やばいんじゃないかと思える記事となっています

問題となったのは、
親会社であるヤンマー社と
海外の農機販売子会社との取引

原因は、
急激な円高です

急激な円高は、
海外の農機販売子会社にとっては、
仕入価格の上昇になります。

したがって、
仕入価格が上昇すると、
販売価格も高くなるので、
結果的に、
価格競争力が失われ、
ライバル各社に勝てなくなります。

そこで、
ヤンマー社は、
現地の市場の実情に応じて、
販売価格を引き下げたそうです

また、
海外の農機販売子会社が、
ヤンマー社に支払う代金が、
円建てだと、
急激な円高により、
海外の農機販売子会社には、
購入代金の支払い時に、
為替差損が生じます

その為替差損を補填する為替調整金を、
ヤンマー社は、
経費計上していたそうです。

これらの取引に対して、
大阪国税局は、
販売価格の引き下げと、
為替調整金の計上は、
ヤンマー社の利益を減額する行為で、
海外子会社に対する寄付金と判断し、
重加算税も課したようです

一方で、
ヤンマー社は、
通常の商取引の範囲内で問題ないと認識しているけど、
大阪国税局とけんかしても勝てないと判断し、
修正申告と納付をしたようです

個人的には、
急激な円高が背景であれば、
日本の親会社から、
海外の販売子会社への販売価格を引き下げるのは、
当然ではないかと思います

一方で、
海外の販売子会社の為替差損を補てんする為替調整金の計上は、
為替調整金の支出が、
経営的に正しくても、
税務的には、
損金算入が難しいのではと思います

それにしても、
今後も、
為替変動で、
ヤンマー社のような税務上のリスクを抱えることが明確となったメーカー各社は、
より一層、
海外生産を加速させる可能性があります

そうすると、
ますます日本の国内の雇用が減る危険があるのではないでしょうか

税収を増やそうとしている国税局の判断が、
結果的には、
税収を減らすことになる危険性があると思います





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