2012年10月02日

結局、脱税がばれてしまった事例を研究

10月となりました。

世間では、
秋ということだと思いますが、
会計事務所業界としては、
税務署から、
年内の税務調査の連絡がある時期です。

私も、
企業や相続の税務調査の連絡があるだろうということで、
少し落ち着かない(少しびびってる)時期です

さて、
インターネットのニュースを見ていたら、
税務調査のニュースを発見しました

「クラブ経営指南で1.3億円所得隠し 容疑の元社長告発」(朝日新聞)

この朝日新聞の記事や図を見ると、
この告発された上山元社長は、
脱税するために、
いろいろと研究して、
頑張ったようです

でも、
税務調査があると、
簡単にばれます

事例研究してみましょう

まず、
上山元社長は、
西麻布のクラブ「エーライフ」や、
六本木の「feria(フェリア) TOKYO」といったお店を経営する会社を、
「実質的に経営」していたそうです

「実質的に経営」とは、
登記上は、
代表取締役に就任していないのだと思います。

ところが、
これらの会社が儲かっちゃったので、
利益が発生し、
税金を支払うことが予想される状況になってしまいました

そこで、
これらのお店の経営会社から、
上山元社長が経営する別会社に対して、
経営指導料を支払いました

なお、
別会社に、
お店の運営ノウハウがあって、
経営指導の事実があり、
さらに、
金額が妥当であれば、
この経営指導料は、
税務上は、
問題にはなりません

ところが、
この先が、
ダメです。。。

この別会社も、
経営指導料を受け取れば、
売上が増え、
利益が計上されます。

そして、
税金を払わないといけません。

さらに、
利益が発生していると、
税務調査を受けるリスクも発生します。

そこで、
経費を増やすしかないということで、
上山容疑者の知人の会社に、
外注費を支払ったことにしたそうです

もっとも、
この別会社に支払う外注費が増えるということは、
支払先の会社の売上が増えます。

そして、
利益が計上されると、
税金を支払わないといけません

しかし、
支払先の会社は、
赤字会社で、
売上が増えても、
利益が発生しないので、
税金を支払う必要はないのです

そして、
架空の外注費を受け取った会社は、
お店の運営会社に、
お金を貸し付けていたそうです

つまり、
お店の運営会社が保有していたお金が、
税金を支払わないで、
ぐるりと巡回して、
戻ってきたということになります

なお、
架空の外注費を受け取った会社が、
お店の運営会社に、
貸し付けたお金は、
利息の支払いだけをして、
元本の返済は行わないということにしていたのではと、
想像しています

この上山元社長からすると、
「良い方法を考え付いた」ということになるのでしょう

しかし、
架空の外注費を利用した脱税は、
脱税ではよく利用される方法です

したがって、
税務調査があると、
税務署は、
外注費のチェックをするので、
架空の外注費は、
簡単に、
ばれます

税務調査における外注費のチェックポイントは、
具体的には、
以下です。

(1)外注した納品物はなにか、
(2)いつ発注して、いつ納品されたか
(3)発注した金額は妥当か
(4)納品物はどのように使用(販売)されたのか、

架空の外注費の場合には、
書類はないし、
説明も明確ではないので、
すぐばれます。

また、
市場調査をしてもらったなんていう場合には、
値段相応の内容や量の報告書が必要になります。

「税金を支払いたくない」とか、
「利益を計上すると税務調査があるかもしれない」ということで、
脱税をしちゃう人がいると思いますが、
結局、
税務署に発見されてしまいます

大幅な利益が予想されるときには、
早目に適法な決算対策をして、
それでも、
利益が計上されるときには、
税金を支払うというのが、
長期的には、
一番お得です




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