2013年11月06日

雪国まいたけの「不適切な会計処理」の報告書を見てみる

本日、
いろいろなサイトで報道されていましたが、
雪国まいたけ」という会社で、
不適切な会計処理をしていたことが発覚し、
調査報告書が公表されています。

雪国まいたけという会社は、
東京証券取引所第2部に上場する企業で、
まいたけ、えりんぎ、もやしなどを製造、販売している会社です。

報道によれば、
この会社で、
不適切な会計処理があり、
その結果、
平成24年3月に関する配当が、
違法配当となる可能性が高く、
創業者の社長が辞任したそうです。

雪国まいたけ、違法配当か…創業者社長が辞任へ(読売新聞)

新聞記事にはいろいろと書いてありますが、
会社が発表した資料を見てみましょう。

雪国まいたけのホームページを見ると、
社内調査委員会の調査報告書の受領及び当社の対応について」という文書が公表されていて、
当該問題の概要と調査報告書の要約を見ることができます。

この報告書によると、
不適切な会計処理は、
次のように、
3つの時期と内容に分かれています。

(1)平成11年3月期
土地の取得価格の修正

(2)平成18年3月期から平成26年3月期
固定資産の減損と減価償却費の修正

(3)平成24年3月期から平成26年3月期
広告宣伝費と税効果会計に与える修正

これらはすべて、
会社の赤字が増える話です。

そして、
平成26年3月期の第2四半期への影響金額は、
今月の14日に開示されるそうです。

原因については、
この調査報告書にいろいろと書いてありますが、
創業社長からのプレッシャーがあり、
ある一定程度の利益を確保するために、
このような不適切な会計処理を実施したというように読めます。

さらに、
平成24年3月期に関する配当金133百万円が、
違法配当の可能性が高いと報告書に書いてあるので、
その当時社長であった創業者の大平氏は、
当該違法配当の損賠賠償請求を負うことになる可能性が高いと思います。

大平氏は、
一時期は注目された社長さんなので、
残念な結果です。

65歳で創業した会社を追われるとは、
寂しい結末です。

不適切な会計処理なんて、
やっちゃいけないんですけど、
やっちゃったんですね。。。

さて、
このような不適切な会計処理が公表されると、
会計監査人である監査法人や公認会計士は、
見抜けなかったのかという話になります。

EDINETで、
有価証券報告書を見ると、
直近の平成25年3月期のこの会社の会計監査人は、
監査法人ナカチ」となっています。

この平成25年3月期の監査報告書にサインをしている中地先生は、
会計士協会の会長だった先生ですが、
監査法人のホームページを見ると、
既に、
パートナーを退職し、
名誉顧問になっているようです。

さて、
今回は、
どのような展開になるのでしょうか?

せっかくなので、
正しくない数字ですが、
平成25年3月期の決算短信を見てみましょう。

平成25年3月期の売上規模は、
約265億円。

営業利益は、
2期連続赤字なので、
自己資本比率は、
10.1%から5.5%に低下しています。

倒産危険性は、
ないとは言えませんが、
債務超過ではありません。

今月の14日に、
今回の不適切な会計処理の影響金額が公表されるということですが、
債務超過にはならないと思いますが、
注目するべき点でしょう。

それから、
営業活動によるキャッシュ・フローは、
平成24年3月期は赤字でしたが、
平成25年3月期は黒字を確保しています。

このような状態なので、
「継続企業の前提に関する注記」をドキドキしてみると、
「該当事項はありません」となっています。

ここから先は、
私の個人的な憶測ですが、
2期連続の営業利益の赤字で、
自己資本比率も低下していますが、
債務超過ではないし、
営業活動によるキャッシュ・フローは黒字だし、
来期の見通しには、
「大幅なV字回復を目指す!」と書いてあるので、
「継続企業の前提に関する注記」は、
「該当事項はありません」となったのでしょう。

不適切な会計処理はやっちゃいけないということを肝に命じて、
今月の14日の会社の発表に注目したいと思います。




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